アイコン 福岡市管工事業者/タレ込み合戦か?

福岡市水道局が発注する水道管のやり変え工事(=配水管布設工事)、9月10日水道局が入札にかけようとした案件につき談合情報が寄せられ、入札は延期となり、10月8日改めて入札が行われた。水道局はいつものように、入札参加業者に当該案件について「談合はしておりません」という誓約書を提出させて入札を行ったと思われる。

因みに、談合情報が寄せられたのは次の3件。
①西区下山門3丁目地内配水管布設工事
予定価格: 36,885,450円
落札価格: 30,775,500円
落札業者: 豊盟工業(株)
入札参加数:24社


②西区田尻地内外2件 配水管布設工事
予定価格:  23,062,200円
落札価格:  21,420,000円
落札業者:(株)野崎工業所
入札参加数:17社

③城南区七隈8丁目地内配水管布設工事
   予定価格: 24,857,700円
落札価格: 22,113,000円
落札業者:(株)藤善設備工業 
入札参加数:17社
以上、10月8日別の配水管布設工事8件とともに入札にかけられた結果であるが、談合情報で寄せられた業者が落札したかどうか知るよしもない。
しかし、噂によると今回の3件に及ぶ談合情報は、タレ込んだ業者もまたタレ込まれた業者からタレ込まれた結果という。当該の管工事業者グループ間の戦いは泥沼状態を呈しているようである。
福岡市管工事組合は153社あまりが加入しているが、元々内部で数派に分かれ、非難合戦を繰り広げてきた経緯がある。まだその余波が残っているのか、また財政難から市の発注工事が減少したことにより新たなにグループ間の問題が浮上してきたのか不明であるが、歪な競争原理が働いているようでもある。

管工事業界を取り巻く環境は、これまで福岡市の財政難から水道局から発注される工事数も減少し続けてきた。しかも福岡市の道路網もほぼ完成しており、新たな道路作りは極限られたものになっている。水道局から発注される工事は、ますます本管の改修工事のウェイトが高まるものと推察できるが、それに比較して業者数が多過ぎ、今後ともこうしたタレ込み合戦は続いていくものと思われる。
こうしたタレ込み合戦で、水道局の発注価格が下がれば、水道局の限られた予算内で工事数が増加し、恩恵に授かる業者も多くなるという見方もある。
(水道局の工事予定価格の単価は、これまで数度にわたり見直されている)
水道本管のやり変え工事は、25年に一度行う必要があるとされ、福岡市全域に、相当の改修工事が毎年保証されている。管工事業者は、民間工事も含めて他工事業者より恵まれているが、福岡市の発注総額も工事数も大幅に減少してきたことだけは間違いない。過去のインフラ整備で増加し続けた当業界の業者数は今だ減らず、こうしたチチくりあいやタレ込み合戦が増加、今後とも高じれば組合の分裂もありうろう。組合では管工事材料を購入しており、組合員は組合経由で材料を購入するメリットがあるが、今だ分裂しなかったのが不思議なくらいな組合である。過去組合幹部とメーカーとの癒着問題が取り沙汰されたこともあった。

①タレ込み情報で10月8日入札が延期された上記3件の平均落札率は87.62%
②上記3件を除く10月8日入札があった8件の平均落札率は91.18%
③10月7日に入札があった6件の水道配水管布設工事の平均落札価格92.68%
④8月17日に入札があった13件の水道配水管布設工事の平均落札価格94.00%
(8月17日分、97.00%以上での落札数は8件)

 談合情報が寄せられる前の8月17日の平均落札率94.00%に比し、当該の3件の平均落札率87.62%では、6.38%開きがあり、これまで常日頃の話し合いが奏功していた結果と見るが如何かな

 

[ 2009年10月16日 ]
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