アイコン 全国知事会の麻生会長/幼稚園を廃園に追い込む

幼稚園幼稚園・保育園問題が社会問題化するなか、福岡市東区にある学校法人筑紫海学園「香椎幼稚園」が福岡県により廃園に追込まれている。

当私立幼稚園の敷地は、福岡県立女子大学の一角にあり県有地内。50数年前、同女子大の卒業生らが組織する同窓会が、幼稚園を作ることになり、学校側にはかり、県側の了解の下に大学敷地の一角を賃貸してできた幼稚園。今では殆ど考えられないが、以前はこうしたことも行われていた。
今回、女子大を改築することになり、幼稚園は、女子大と福岡県から「改築するに当たり邪魔になるから賃貸契約を解除する。出て行ってくれ」と強制的に追い出しをかけられたものである。
※一部前回の投稿記事参照のこと
福岡県の担当課長によると”幼稚園との賃貸借契約には「大学側に退去してもらう事情が生じれば、幼稚園は出て行く」という条項があり、改築に当たりこうした事情が生じており、契約解除するのに何の問題もない”とJC-NETの取材に回答している。
< 現に2階建ての幼稚園建物が建っている。契約に基づき退去してもらうとする担当課長の驕りは、福岡県と福岡県女子大を象徴したものといえる。>

園児の母親らが中心になり、存続を求め、地元住民を中心に6万人もの署名を集め、福岡県に存続の請願を行った。県議会でも取り上げられたが、麻生福岡県知事は「存続には応じられない」と攣れない回答。麻生知事の答弁は、既存の施設を有効に活用する教育インフラ整備に逆行する行為の何ものでもない。全国知事会会長である麻生知事である。

世の中では、行政の効率化から縦割り行政が問題となっている。保育所は厚労省、幼稚園は文科省である。福岡市にあっては横割り行政まで出現する。当幼稚園は私学であり福岡県管轄、同じ幼稚園であっても市立だったら福岡市が管轄する。そのため地域行政=教育インフラ整備がバラバラに動いている。
(国は、保育所不足を解消するため幼稚園と保育所の統合を促すため法制化まで行ったが、縦割り行政の壁があり、一向に統合園化は進んでいない)

今回、福岡県麻生知事により、潰されようとしている幼稚園は、女子大改築により幼稚園立ち退きは避けて通れないのか?
改築時、建物端の一角を幼稚園として使用できないのか?  

当幼稚園立ち退き問題は、福岡県の担当課長の発言にもあるように、当初から「立ち退きありき」を前提として検討されている。官僚の悪いところは世の動き・場面を理解しようとしない点にある。やわらかく検討する必要があろう。

当担当課長に、幼稚園側に代参地の提案をしたのかと問うたが、近隣に県有地がなく、そうしたことは行っていないとした。しかし、道路を隔てた目の前に大規模区画整理事業が行われ、終盤にさしかかっている。また多くの新住民が生じる。子供も生まれる。
福岡市や区画整理事業事務所に問い合わせたが、そうした代参地の問い合わせは残念ながら今のところ、福岡県から受けていないとの回答であった。

 

[ 2009年12月 9日 ]
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