アイコン 牛丼戦争に埋没するラーメン店/博多

「松屋」が320円を打ち出すと空かさず「すき家」が280円、牛丼戦争はますます過激になるばかりである。一方「吉野家」は、買収した子会社の業績悪化から本体も悪化させており沈黙を守る。

価格競争に打ち勝ち快進撃を続ける「マック」は、「すき家」のダイショーが経営する米国FCの「ウェンディーズ」を完全駆逐、女性に人気のある「モス」も方向性を失いダッチロール状態。マックも行き着くところまで行ったようで、後は不況との戦い、11月にいたっては、売上高(既存店ベース前同月比売上高▲6%減、客単価▲9%減))も下げてしまっているほど行き着いている。
 また、ほか弁戦争は「HOTMOT」のプレナスが、現状「ほっかほっか亭」のハークスレイを凌駕。ハークスレイは、相棒となった会社がデタラメで、ハークスレイも店舗戦略どころではなくなったことが大きく影響している。
(ハークスレイが何を・迷ったか、プレナスお膝元の福岡の所員を増員している。福岡で直営店展開でも計画しているのであろうか?)
コンビニ弁当・スーパー弁当も価格は安くなるばかりである。スーパーも店内にチンを用意しており、ほか弁やコンビニが近くにないスーパーでは工事人さんたちがチンの前に行列を作っている。その他既成のレストラン概念を崩壊させたジョイフルなどもある。

ラー麺

 こうした大手店やFC店を縦軸とするならば、各地には横軸となるうどん屋・そば屋・ラーメン屋が存在。その代表格が、テレビが長期にわたり火を付けたラーメンである。
和製ファースドフードであったラーメン店は、テレビ放映で頭に乗り過ぎ、600円・700円・800円と価格を最大限に上げ高級店に変貌させてしまった。その結果、今では淘汰され4年前の面影は全くない。大手資本のスープ工場にスープを作らせ、その原液にチョコチョコッと独自な味を付け、ボロ儲けをいつまでも続けるほど、食する庶民もアホではない。
ラーメン店主が大きな邸宅に住み外車を乗り回していては時代の変化も読み取れまい。それを見た新興勢力の台頭もすごかったが、今では全滅している。福岡は不況で観光客も減り長浜まで足を伸ばす客も激減している。
しかし、従前どおり、豚骨・鶏がらを長時間煮込み、スープを作り、汗をかいているラーメン屋は今でもちゃんと生き残っている。ところがそうしたラーメン店主も、不況のせいかお客が減っているという。タクシーの運転手さんご用達のその店は以前どおり400円台で頑張っているが、いつしかタカナの壷がなくなり、別途料金になっているのはさびしいかぎりである。

[ 2009年12月14日 ]
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