アイコン 大手住宅会社116社調査集計発表/帝國データバンク

2009年度の売上高合計は9.95%減。
住宅産業は、優遇金利や住宅ローン減税、最近では住宅版エコポイントなど様々な施策が打ち出されているものの、国交省が発表した2009年度の新設住宅着工戸数は前年度比25.4%減の約77万5200件にとどまっており、20年前の1989年度から比較すると約55%以上減少している。個人所得に改善が見られないことなどを背景に、住宅産業は依然として厳しい環境下に置かれている。一方、そうした状況を見越して、各企業ともに様々な施策、企業努力などによって、生き残りをかけて奔走している。

調査結果では、大手ビルダーと新興グループで明暗分かれる
1、 09年度の大手ホームビルダー116社の売上高合計は、前年度比9.95%減の約6兆6,769億円。116社のうち25社が増収。昨年度の116社のうち53社増収に比べ半減。
2、 09年度の大手ホームビルダー116社の税引後当期純利益合計は、約435億16百万円
と前年の179億99百万円の赤字から一転して黒字となった。
3、 09年度の大手ホームビルダー95社(判明分)の有利子負債合計は前年度比5.9%減少。有利子負債月商倍率は、前年度比0.2ポイント増の2.7倍。
4、 09年度の大手ホームビルダー95社の棚卸資産合計は約1兆7,671億86百万円。棚卸資産回転期間は、前年度比0.6ヶ月短期化して3.4ヶ月分。

<売上高動向>
 大手ホームビルダー116社の売上高合計は、前年度比9.95%減の約6兆6,769億円と、市場の縮小基調を裏付ける結果となった。
 売上高トップは、大和ハウス工業の約1兆348億34百万円。鉄骨プレハブ住宅を主力に、増改築・集合住宅・マンション事業など幅広く手がける。
 第2位は、積水ハウスの約9,103億53百万円。プレハブ住宅をはじめとした総合住宅のトップメーカーである。
 第3位は、住友林業の約5,932億43百万円。総合木材会社としての特色を生かした住宅事業を展開。08年10月に子会社のツーバイフォー事業を統合し、住宅事業比率が上昇。
 第4位は、旭化成ホームズの約3,163億58百万円。旭化成グループ傘下の住宅部門を担う。事業の中心は注文住宅。
 第5位は、積水化学工業の約3,123億32百万円。ユニット住宅として鉄骨系の「セキスイハイム」、木質系の「セキスイツーユーホーム」を展開する住宅メーカー。
 第6位は、パナホームの約2,237億61百万円。プレハブ住宅の製造・施工販売を中心に、建売りならびに宅地販売なども手がける。
 第7位は、一建設の約2,007億80百万円。建売分譲事業を主力に、マンション分譲も行う。
 第8位は、タマホームの約1,817億30百万円。ローコスト木造住宅建築工事が特徴の注文住宅建築業者。積極的な新規出店や100%子会社の吸収合併があり、増収となった。
 第9位は、一条工務店の約1,719億48百万円。木造住宅を中心に手がける住宅メーカー。直営とフランチャイズを活用し全国展開。
 第10位は、三井ホームの約1,388億74百万円。ツーバイフォー工法では国内最大手の戸建て住宅メーカー。
以上、帝國データバンクが発表した。

以上の通りであるが、住宅メーカーは分譲住宅を殆ど手掛けており、土地の販売代金も売上高に計上されている。そのため住宅建築そのものの売上高は見えないものとなっている。一建設は殆どが土地付き分譲住宅であり、タマホームはその殆どが注文住宅で土地の売上高の計上はない。
なお、2009年3月決算までが2009年度であり、タマホームは2010年5月期決算では1,537億19百万円の売上高を大幅に落している。

<住宅メーカー総合完成棟数順位>
2009年中に発表された決算に基づく。(2009/1~12月?)

2008
 
社名
棟数
1
積水ハウス
23,055
2
大和ハウス
14,685
3
セキスイハイム
11,190
4
ミサワホーム
10,865
5
タマホーム
10,793
6
住友林業
9,555
7
パナホーム
7,565
8
大東建託
7,545
9
旭化成
7,315
10
一条工務店
6,650
11
一建設
6,100
12
三井ホーム
5,230
13
アーネストワン
4,605
14
トヨタホーム
4,232
15
レオパレス21
3,602

ハウスメーカー研究会発表分
[ 2010年10月 4日 ]
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