アイコン 第二キャナル/前代未聞のファストファッションスタジアム構想実現へ

年間1,200万人が訪れる福岡の大型複合商業施設「キャナルシティ博多」、来春のJR博多シティ(九州新幹線開通、新博多駅ビル)完成により、天神との狭間で客足が心配され、一時はディズニーランド構想を打ち上げていたがそれも袖にされ、ファストファッションスタジアム構想を打ち出していた。しかし、天神や西通りに出店を決めたファストファッション店もあり、同計画は頓挫する危険性もあったが、運営する福岡地所は22日、隣接地に建設する「第2キャナル」の起工式を行うとともに、施設概要と主要テナント5社を発表した。
九州初出店となるスウェーデンのH&MやZARA、コレクトポイント、ユニクロ及び家具や雑貨のFrancfrancなどの出店が明らかにされた。
流行の衣類を低価格で販売する「ファストファッション」を前面に、来春3月3日開業するJR博多シティ(阪急百貨店と東急ハンズ等)人気も落ち着いた来年9月開業予定。 
来場者200万人、年間売上高は約60億円を見込む。

現在のキャナルシティの東側の空地(駐車場)に、第二キャナルは建設される。

<建築概要等>
敷地面積:約8,800㎡
建物概要:延床面積:約1万7,500㎡ 4階建
現在のキャナルと新設される第二キャナルは、道路を隔てており、空中連絡路を設ける。
総事業費:約110億円(土地取得代含)
 主要5テナント:H&M(店舗面積約2,400㎡)
ZARA(同約2,400㎡)
コレクトポイント(同約1,400㎡)
ユニクロ(同約2,500㎡)
Francfranc(同約1,500㎡)
 キャナルシティへの観光客は、九州や全国各地からのほか、最近では韓国・台湾の観光客が押し寄せている。
 

キャナルシティ

<世界の主要なファストファッション店一覧>

<ユニクロ>
国内770店舗、海外92店舗、09年8月期の売上高は8,148億円、国内6,055億円、海外727億円、店舗はFC20店舗を入れ808店舗、内大型店は102店舗。ヒートテックが大当たり、ジル・サンダー氏との取り組みによる「+J」(プラス・ジェイ)を世界中のユニクロで販売、絶好調持続。
同社製品に対するイメージは、安い・定番・シンプルなどが上げられ、他のファストファッションメーカーのように、デザイン・流行などのイメージは少ない。
 

<H&M>ヘネス&モーリッツ
スウェーデンの企業であるが、銀座中央通りにオープンさせた時には、4000人が並んだとされ、一躍海外のファストファッションメーカーが注目され出した。ファッション性のある衣料品を中心としており、Stella McCartney やKarl Lagerfieldなどの有名デザイナーも起用している。国内ではどこに出店してもオープン時長蛇の列が出来ているが、福岡でもキャナルシティに期間限定出店でも長蛇の列が出来た。同社はSPAとして一番成長し続けている企業である。国内9店舗(近日オープン含)、世界35ヶ国に約2,000店を出店、売上高は08年期1兆3,710億円。
 

<ZARA>インデェックス
ファストファッションとして日本進出はH&Mよりかなり古く1997年に1号店を渋谷にオープ
ンさせている。スペイン本社があるが、元々スペインはトルコと並び西欧ファッションの製造国であり、その特色を活かした展開となっている。日本進出当時はビギと合弁での展開であったが、現在は完全子会社としている。流行を追っていることから、開発力は強力で年間1万~万点。開発期間が最短で1週間、新商品が2週間ごとに世界の店舗に72時間以内に届けられている。ベーシックデザイン物は中国生産、ファッション性の高いものは自社工場生産となっている。国内に50店舗、世界73ヶ国に1560店舗、売上高は08年期1兆5322億円
 

<GAP>
アメリカを本拠とするアメリカンカジュアル。商品構成は男性・女性・子供用まで揃えている。世界に3100店舗を構える世界№1の衣料品小売業者。国内では1995年に数寄屋橋阪急内に出 
店している古参。
「GAP」のほか「バナナ・リパブリック」「オールド・ネイビー」のブランド名でも展開してい
る。国内ではイオンモールなどに106店舗。売上高は08年期1兆7402億円。
 

<FOREVER 21>
 1984年LAで韓国系アメリカ人が作った会社、2009年に原宿に進出した。世界10ヶ国に460店舗展開している。日本進出では、音楽・ブックとかとコラボ進出をはかり話題となった。イメージ的には安い・若いとなっており、若者向けファッションが主流。韓国は過去世界の繊維等の製造基地となっていたが、今では中国とのパイプ役を果たしており、そうした強さにより安価な価格で商品提供している。売上高は1,200億円程度。
 

<TOPSHOP>
ハイストリートファッションのイギリスのファストファッションメーカー。ヤングレディース
&メンズストリートファッション。日本には2009年にラフォーレ原宿に進出、店舗面積は500㎡となっている。今秋ミラザ新宿にもオープン予定。レディスブランドは「TOPSHOP」、メンズは「TOPMAN」での展開となっている。世界20ヶ国に進出しているが、日本ではこれからである。

<Abercrombie&Fitch>
通称:アバクロ。カジュアルファッション。本社はアメリカ合衆国オハイオ州ニューオールバニ。ロゴマークはヘラジカ。俳優や歌手などの有名人が愛用することでも有名。アメリカ国内ではアバクロンビー&フィッチを359店、アバクロンビーを202店、ホリスターを444店以上運営している。海外への進出は同業に比較して少ない。
  

<ネクスト>
 日本ではゼビオが1996年業務提携して展開、全国に22店舗を有している。世界に350店以上を展開しているが、日本では進出古参ながら合弁のためか目立たず、商品はシンプルさが受けている。商品の方向性はカジュアルから職場での装いで、トレンドにあまり左右されないものとなっている。08年期の売上高は6,801億円
 

<Benetton>
ベネトンは、GAPとともにSPAの先駆者であるが、FC展開で失敗、再構築中である。
ほか省略

<コレクトポイント>
 経営は㈱ポイントで日本企業。 先般、大型旗艦店となる新宿店をオープンさせ脚光を浴びる。売上高は976億円(10/2月期)、国内に627店舗有している。
同社が展開する「LOWRYS FARM(ローリーズファーム)」などレディースの人気4ブランドを主力とするオリジナル商品。
 

[ 2010年11月24日 ]
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