アイコン 日本への医療ツーリズムに対し、医療現場から警鐘鳴らす調査結果報告/メドピア

メドピア(本社:東京都)は、同社が運営する医師コミュニティサイト「MedPeer」にて、日本の医療ツーリズムに対する調査を実施した結果がまとめ報告した。
 調査手法は、MedPeer会員(登録会員数:34,986名、2011年2月16日時点)である医師を対象とした「ポスティング調査」と呼ばれるオープン回答型のインターネットリサーチ。調査期間は、1月28日(金)~ 2月10日(木)。有効回答数は 2,725件。

【リサーチ結果概要】
■「日本への医療ツーリズムにおける保険適応」について、過半数の医師が「施設、患者双方とも加入すべきである」と回答。
言葉や国民性の違いでトラブルが発生するリスクを懸念する意見が多い。「国に期待することはできない」「訴訟に対する備えは怠ってはいけない」「保険だけ(お金)では不十分、法律の整備無くして医療ツーリズムなどありえない」というコメントもあった。

■「国が推進する以上は、国がすべて責任を持つべきである」と回答した医師は全体の4分の1だが、医療ツーリズムに対する批判的な声が多い。
「国民皆保険の崩壊につながりかねない」「明確な意図が薄く、リスクにも言及していない」「外交問題になりかねない」「地域医療で疲弊しているさなかに医療ツーリズムの受け入れはほとんど不可能」といったコメントが見られた。

■「その他」には、「よくわからない」「医療ツーリズムは、医療格差の代名詞のようなもの」「医療崩壊の現状で、そんなものを今すすめるべきでない」「すべて自由診療とすべき」といったコメントが多く、国が推進しようとする医療ツーリズムを積極的に受け入れる姿勢はほとんど見られなかったとしている。

福岡ではこども病院の移転が取り沙汰されているが、医療現場では医師が集まるのかも心配されている。より地方の公立病院では、医師が集まらない現象から閉鎖される病院などが大きく報道されてもいた。
より高給を支払うことができる医療ツーリズムを受け入れる病院には、より多くの医師が集まることが想定され、一方、日本の高齢化はますます進行し続け、地方の医師不足は更に深刻化するものと思われる。

日本は、筋の通った政権が長く発現しておらず、優秀な官僚も3年毎に動き、政策の一貫性が全く見受けられず、対応も後手後手となっている。こうした政権を作り上げる国民総意は何ともし難いが、そうした間にもますます日本は疲弊しているのが現状である。医療の現場でも。
 

[ 2011年2月24日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサードリンク

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •