アイコン 住宅リフォーム市場調査発表/矢野研

<住宅リフォーム市場とは>

【調査結果サマリー】
 2011年第1四半期の住宅リフォーム市場規模は前年同期比約13.1%増の1兆517億円と推計。
昨年の同時期が、近年になく好調に推移したこともあるが、2000年以降で3番目に低いスタートとなった。
要因としては、東日本大震災による消費低迷、建材・設備機器の搬入遅延がある。2011年1~2月はむしろ昨年同月より6.6%増加で推移していたものの、3月単月で前年同月比35.9%減となったことが、震災の影響を表している。

<2011年の住宅リフォーム市場規模は、5.7~6.0兆円を予測>

 第1四半期の状況から2011年の住宅リフォーム市場規模を、震災の影響を考慮して推計。
非常に厳しいスタートとなっているものの前述のとおり、1・2月のトレンドは好調であったことをプラス材料として評価する。
また震災の影響もあって、耐震化診断や太陽光発電への関心が高まるなど、「自宅(家族)を自らが守る」という意識が大きくなっている。
こういったマインドが、リフォーム需要を喚起させた場合、2011年の同市場規模は6.0兆円と予測する。
 一方、日本全体(特に東日本)の消費が低下している中で、不要不急な支出をしないトレンドもある。
特に、修理・修繕目的以外のリフォーム需要トレンドがマイナス評価となる。リーマン・ショック以降、高額リフォームの手控えから市場環境が低迷した状況が繰り返される可能性も考えられ、2011年の同市場規模の下限値は5.7兆円と予測する。
 
原発問題や今後の余震状況、復興計画の遅れなどの影響など不確定要素が多いものの、「住宅と生活の大切さ」が大きくクローズアップされた今こそ、リフォーム市場の転機となることが期待される。

<住宅リフォーム市場とは>

本調査における住宅リフォーム市場とは、「10m2超の増改築工事」・「10m2以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・インテリア等」の4分野をさす。
 

[ 2011年6月15日 ]
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