アイコン 福岡市中心部が特定都市再生緊急整備地域に認定される

福岡政府は20日、大都市の国際競争力を強化するため、国が再開発事業を重点支援する「特定都市再生緊急整備地域」に、福岡市都心を含む全国11地域を 指定した。
指定を受けた福岡市は3月にも国、県、市、民間事業者による協議会を設置。国の支援を基に今後10年ほどで実施する官民の都市開発事業を盛り込んだ整備計画の策定作業に入る。
指定された福岡都心地域は、メーンストリートの明治通りや渡辺通りを含めた天神地区、中央・博多埠頭地区、JR博多駅周辺地区の計約231ヘクタールで、九州では唯一の指定。
指定によって道路や公園などインフラ整備の費用を国が半額程度負担。民間が一定規模以上のビルを建てる場合、固定資産税などが一定期間減免される。
福岡都心部は、明治通り沿線などでオフィスの老朽化が進んでおり、民間の再開発費用の負担軽減が課題。
一方、中央・博多埠頭地区には博多港国際ターミナルや国際会議場があり、日本一の外国航路乗降人数(殆ど韓国往来)と、数多くの国際コンベンションホール件数を誇る。

同市は「中央・博多埠頭地区と都心部の回遊性を高め、アジアの活力を取り入れながら都市再生を図る」(都心再生課)戦略を描く。

そのために国の財政支援を活用して官民による再開発を進め、観光・集客やアジアビジネスの拠点化を進める考えだ。以上、ソース西日本新聞

借金天国の日本であるが、日本には昔から借金も財産と言う言葉があり、金は借金していくらでも出てくる。
国と財務官僚は、景気や財政がいくら悪かろうと国債・地方債を国民が買わなくなるなど到底念頭においていない。しかし、国民・国内企業にも国債を購入する限度というものがある。
お上は無策のまま、財政の更なる悪化を食い止めるため、不況によるデフレ経済下で、消費税を上げ、電気料金を上げ、国民保険料を上げ家計の可処分所得を減らすばかりである。

今回の指定でも金は出さず、建築基準法の各種規制緩和により、どのようにでも再開発をリードすることができるはずである。それもやろうと思えば、政令指定都市であり、市でできる。

今回、福岡市も指定されたことで、昭和20年代の後半から35年までに建設された天神地区の老朽化ビル群の建て替えに本腰が入るものと思われる。当然、高度制限の緩和や容積率の大幅緩和も行われるものと思われる。また、博多駅前も老朽化が進んでいる。こうした規制緩和措置で一挙に福岡の都心部の再開発が進もう(丸の内界隈が変わったように)。

しかし、田舎では、箱は作っても中の入居の問題があり、それを左右する景気をどうするかが政権に問われているが、こうした再開発を起爆剤にでも考えているのであろうか。

また、福岡市は開発が今も昔も大好き、実態に全くそぐわないお構いなしの事業計画書を立案して、開発をありきの議会と行政が結託、力で開発事業を推進してきた。
そうしたことから、キャナルシティ経由の地下鉄に続き、博多埠頭・中央埠頭への地下鉄乗り入れも、国が金の半分を負担すれば当然浮上してくる。(天神-博多埠頭・中央埠頭マリンメッセまで地下鉄を新設構想) 利権の議員さんと中央ゼネコンと中央の列車屋さんと地元のダンプ屋さんだけが儲かる。

  マリンメッセのある中央埠頭は、これまでいろんな計画が実施されてきた埠頭である、福岡市は中央埠頭まで何故、再開発の指定地に申し入れたのであろうか。当然、地下鉄の延伸のみを念頭に入れている。
 
筆者が昔から論じてきた「須崎埠頭の倉庫群を、売れずガラガラ状態のアイランドシティへ移転」させ、須崎埠頭をオフィス街に大再開発する構想は、既に福岡市が、売れなかったため無計画にアイランドシティに、こども病院や青果市場・新住宅地など強引に持ってきており、その構想は死に呈となった。
福岡市中心部(特に長浜通り)への大型トラックの乗り入れを減少させ、またアクセス含む高度な物流都市計画に基づく倉庫群の利便性のためにも、50年・100年先を見据えた構想が必要であるが・・・。福岡市の土地も多く点在する須崎埠頭の再開発は、地下鉄の延伸のみを構想に入れた福岡市により何故か入れられていない。

政府は、「大都市の国際競争力を強化」と称して今回の指定を行ったが、ソフトのない箱物だけでは国際競争力など存在しない。10年・20年・30年先の思いはあっても、また、ソフトの計画はあっても実行力が福岡市には全く、箱物開発ありきで、ソフト面は揺れ動くがままである。
歴代リーダーの資質の問題であろう。

都市計画は50年先を見越した計画が必要であり、それを歴代の首長が推進するところにある。首長が変われば、あっちこっち行ってしまうのが、日本の政権・自治体の実態である。

 

[ 2012年1月23日 ]
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