アイコン バイオビジネスアワードJP最高賞に佐賀大の木村教授ら  民間伝承薬が抗癌剤に   

南米に自生する「ブラジルおとぎり草」の茎から抽出した物質について新しい抗がん剤につながる働きを解明したとして、佐賀大学医学部の木村晋也教授らの研究班が、「第2回バイオビジネスアワードJAPAN」で最高賞を受賞した。
これまでの抗がん剤よりも副作用が少ない薬の開発につながる可能性があるという。

教授らによると、民間伝承薬として使われてきたブラジルおとぎり草の茎から抽出した物質が、抗がん効果を持ってることを発見。その物質をベースに、効果を高めるように化合物を作った。
 その化合物の作用を研究したところ、体内で不要になったタンパク質を分解する「プロテアソーム」という器官まで運搬する機能のある「ユビキリン1」を阻害する働きがあることをつきとめた。

  現在、多発性骨髄腫などに使用されている抗がん剤「ボルテゾミブ」は、「プロテアソーム」自体の機能を阻害するため、がん以外の正常な細胞も破壊して副作用の原因となることもあるという。
 
木村教授は「今回の発見で、そのリスクを軽減する可能性が見えてきた」と語る。
  今後、どのようながんに効果があるのかなど詳しく研究を進め、製薬会社と創薬に結びつけたい考えだ。
 
バイオビジネスアワードは大阪府医薬品協会などでつくる実行委が主催した。大学や研究機関などの研究を産業に結びつけることを目的にしている。


おとぎり草
日本でも薬草と知られる「おとぎり草」
 

[ 2012年3月 6日 ]
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