しか し西海建設・増崎建設JVが総合評価入札方式の評価点数が高いとの理由で，契約予定者に決定しています。両者の代表構成員，西海建設と上滝の企業評価いわ ゆる技術的力量は、甲乙付けがたいものです。総合評価方式の点数が少し高いからとの理由で．乏しい所得から生活費を倹約して拠出している納税者，県民の理 解は得ることはできません。
税金の無駄遣いは明らかであり．入札制度のあり方として片付けることはできません。
いま，国会で一般消費税の増税が審議されていますが，まず支出を節約しその上で国民にお願いするのが愁眉の急と思います。国土交通省によれば、公共工事の 発注は建設業の健全な発展と建設工事の効率的施工を図るため単体発注を前提としています。「共同企業体」の活用は，大規模かつ技術的難易度の高い工事の施 工に際して，技術力等を結集することにより工事の安定的施工を確保する場合等工事の規模、性格等に照らし，共同企業体による施工が必要であると認められる 場合の範囲にとどめられています。
安易な運用が行われた場合には，施工の非効率化，不良，不適格業者の参入等の事態も生じかねないことのみならず．建設企業間の適正な競争を阻害し、建設業 の健全な発展の支障となるおそれがあることに留意する必要があります。共同企業体の活用に当たっては、公正自由な競争の機会が確保されるよう配慮される必 要があります。このため必要な場合には標準発注を見直すこと等により共同企業体の合理的運用を確保する必要があります。

長崎県は「共同企業体」の活用に当たっては，国土交通省の活用基準より幅を広げ、地域の活性化と企業の育成を考慮して．技術力の向上と育成，入札機会の拡大も導入しています。
西海建設，増崎建設，田浦組は同族企業と言われ同一の西海建設グループとして組織形態をなしていることは社内外共に認めるところであり，社会的に認知されています。
同グループが共同企業体を結成する問題点は
①入札は個々の建設企業間において，公正、公平に自由に行われなければなりません。

②県下の建設企業に幅広い入札の参加機会を与え自由に競争させ，隔たりのないすそ野の広い経済活性化を図る。

③個々のグループに偏らない県下広域的な技術や技能の育成を図る。

であります。
近年、長崎県経済は低成長から益々厳しい不況構造に入っています。
高度成長，安定成長時代に適用してきた入札制度では，時代の流れが急変している現況に適合しなくなっています。
行政官は試験を受けて合格して大義名分で行政を行っています。政治家、県会議員は県民の一人一人の付託を得て職責を得ています。従って経済情勢や社会情勢 に敏感に対応するのが県会議員の職務です。関係者から飴玉を貰ったように急展開する低次元の議員は論外ですが，県の内規があるからできないとか，前例がな いからできないとか， 役人が言うことをきかないからできない，情けない言い訳をする議員がいます。県行政に迎合し立場をわきまえない議員は失格です。県行政財政改革特別委員会 ができていますが，まず，この様な議員が退場されることが改革の第一歩です。
同委員会で小林克敏議員（大村市選出）は同契約議案は否決に値すると，堂々と主張されています。当然と思います。各議員の皆様は，長崎県の厳しい経済状況から脱出し，豊かな楽しい生活ができるように，そして県民の付託に応えるべき，厳格で慎重な御審議を御願い致します。

編集部・・・金子・谷川県政１２年間で長崎県の県民所得は全国でも最下位に近いところまで落ち、年間所得２００万以下の層が増えいている。そんな最悪な経済状況下で長崎県土木部はトンネル工事を９１４万円も高い西海建設グループと契約しようとしている。９１４万円、狂気の沙汰である。２００万円以下所得の人の５人分である。３月５日の本会議で 中村知事は経済浮揚の難しさを認めていた。まず、足元の易しい問題から手を付けるべきである。９１４万円も高いとこと契約するなんてのは、もはや入札でもなんでもない、ただの犯罪である。