アイコン 軍資金を用意したヘッジファンド「サード・ポイント」ハゲタカとソニーの戦い

ソニーは、大株主になっているアメリカのハゲタカ投資ファンド・ヘッ ジファンド「サード・ポイント」から受けた「映画や音楽事業を分社化すべきだ」という主張に対し、社内に事業を残したほうが会社の成長につながるとして、 受け入れないことを今週にも臨時取締役会を開催して決定する方向で最終調整している。
ハゲタカの「サード・ポイント」は今年5月、映画や音楽事業を分社化して上場し、経営再建のための資金を確保すべきで、直ちに実行すべきだと主張している。

サード・ポイントは、アメリカのハゲタカファンドの代表格、スパイダーマンなどヒット作を生むコロンビア映画社をアメリカに取り戻すという大義名分を利用している。
ハゲタカファンド(=ヘッジファンド)の使命は、投資した株を高く売り抜け、利鞘を稼ぐことを目的としており、それ以上でも以下でもない。投資する資金をいろいろな投資家から寄せ集めており、それら投資家に高利回りで還元する必要がある。でなければ、ハゲタカファンドに誰も投資しない。
そのため、西武鉄道のハゲタカファンドのサーベラスでも見られるように、自らの投資目的の達成のため、不採算の鉄道路線を全部廃止せよと、元金融庁長官のゴミ廣文を力づくで押し付けてくるのが現実である。
 ただ、「サード・ポイント」は、7月15日には、出資し傘下としていた保険会社を上場させ、2.5億ドル(約245億円/98円)を調達、また、7月25日には、所有する米ヤフー株4000株を1株当たり29.11ドルで、米ヤフーに買い取らせることで合意、その額は11億64ドル(約1,140億円/98円)に達している。
その資金が、ソニー株の買い増しに用いられる可能性は高い。

株主名 2013年3月31日現在
所有株(千株)
割合(%)
Moxley and Co. LLC *1
57,064
5.64
(常任代理人 ㈱三菱東京UFJ銀行)
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口)
52,288
5.17
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)
47,415
4.69
Goldman, Sachs & Co. Reg
23,228
2.30
(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券㈱)
SSBT OD05 Omnibus Account - Treaty Clients
22,776
2.25
(常任代理人 香港上海銀行)
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口9)
13,106
1.3
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口1)
11,609
1.15
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口6)
11,129
1.10
日本トラスティ・サービス信託銀行㈱(信託口3)
10,468
1.03
MSCO Customer Securities
10,222
1.01
(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券㈱)
259,304
25.62

上記株主名簿では、出てこないが、サード・ポイントは2013年6月18日、ソニー保有株を14億ドル相当の7,000万株に引き上げたことをソニーの平井一夫社長兼最高経営責任者(CEO)宛ての書簡で明らかにしている。ということは、その時点でソニーの筆頭株主となっている。
ただ、ソニーに対し言えることは、分けのわからない外人経営者に高額で長期間身を委ねたり、時代が大きく変遷する中、画期的な新製品も長い間何も出せず、ここ15年の経営陣ではすでに行き詰っていることも確かである。
世界を驚かせ続けた開発会社が、サラリーマン化してしまい、何も新しいものを出せないことを証明しつつある。会社に求められているのは、配当性向ではなく、世界をあっと驚かせる新製品である。技術はあっても盗まれ続け、製品化技術も販売技術もなくしてしまっている。

連結/百万円
売上高
営業利益
税前利益
株主利益
2013年3月第1四半期
1,515,183
6,275
9,413
-24,641
2014年3月第1四半期
1,712,712
36,357
46,253
3,480
14/Q1/13/Q1比
113.0%
579.4%
491.4%
 
14年3月期予想
7,900,000
230,000
210,000
50,000
13期予想/12期比
116.2%
100.0%
85.5%
116.2%
13年3月期
6,800,851
230,100
245,681
43,034
12年3月期
6,493,212
-67,275
-83,186
-456,660
11年3月期
7,181,273
199,821
205,013
-259,585
 
円安の恩恵大。
[ 2013年8月 5日 ]
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