アイコン LIXIL(リクシル)/水栓金具の独グローエを約4千億円で買収へ

住宅設備大手のLIXIL(リクシル)グループは、ドイツの大手住設機器メーカーのグローエを約4千億円で買収する方向で調整していることが24日、分かった。
国内は住宅市場が縮小するとみられ、市場の拡大が見込める海外の事業を強化する。
 日本政策投資銀行と共同で特別目的会社(SPC)を設立し、SPC経由でグローエ株の大半を2千億円程度で買い取る案を検討している。

買収額約4千億円には、グローエの負債約2千億円も含まれている。買収に当たっては、大手銀行からも融資を受け、買収資金に充当する。
グローエの株主の2つのハゲタカファンドは、LIXIL(リクシル)グループと最終合意に達しない場合を想定して、IPO(株式公開)も申請し、いずれかの方法で株を処分する意向である。株主の2つのハゲタカファンドは、26日にもIPO手続きを開始すると発表した。こそ泥のような連中だ。

 リクシルグループは、トステムとイナックスが統合、国内外で買収を続けている。
 
グローエ:
1936年創業の水栓金具の欧州最大手メーカー。ドイツ・デュッセルドルフに本社を置く。130カ国以上に製品を輸出している。デザイン性の高さに定評があり、世界の高級ホテルの浴室などに採用されている。
グローエは、世界シェアの8%程度を占めているとみられており、昨年(2012年期)は売上高14億ユーロ(18億ドル)、利払い・税・償却前利益(EBITDA)2億7300万ユーロ(3億5100万ドル)を計上している。

ハゲタカ株主:
グローエ株を共同で保有するPE(プライベートエクイティファンド)のTPGキャピタルTPG.ULとクレディ・スイスのPE部門はグローエを新規上場させるか、株式を売却するかを検討していた。

TPGとクレディ・スイスは2004年に、BCパートナーズからグローエを15億ユーロ(19億ドル)で買収。その際14億5千万ユーロ(18億6千万ドル)分を借り入れで賄い、グローエのバランスシートに連結したことでドイツではPE投資家に対する批判が高まった。
結果、TPGとクレディ・スイスはクローエを、身銭をほとんど出さず、ただ同然で取得し、今回の売却で、2000億円(20億ドル)という膨大な利益を懐に入れることになる(前提、グローエの負債2千億円がTPGとクレディ・スイスが買収時、借り入れ、グローエに連結内包させた負債だとしたら)。
 50年後には、すべての上場企業の主要株主はハゲタカかはげた形が経営しているかのいずれかであろう。ハゲタカたちは会社を完全に商品と看做し売り買いして商売をしている。それが、アメリカ追随主義者たちが待ち望む新自由主義経済というものだ。当然、技術開発力などは今後こうした企業には求められないものとなる。
 

[ 2013年9月25日 ]
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