＜経費水増し＞
同社は、従前から空港や道路といった公共事業の受注に力を入れ、中部や東北地方を中心に事業を展開。大震災が発生した２０１１年以降は、復興工事や放射能の除染作業などを請け負い、２０１０年１０月期に５２億円だった売上高は、２０１３年１０月期には、１３７億円と２倍以上に急伸させていた。
事業規模に比べ、申告所得の伸びが小さかったことなどから、国税当局が目を付けたもよう。
関係者によると、同社は２０１２年１１月～２０１３年１０月の１年間で、下請け業者に発注した工事代や作業費用などの経費を水増しする手口で所得を圧縮。仮装隠蔽を伴う所得隠しと判断されたとみられる。

同社は、今年の春に国税局から調査を受け、指摘された分はすでに納税した。経理について考え方の違いはあったが、悪意があったわけではないとしているという。
同社は１９０９年創業の地元では老舗の土木工事業者。
同社は協力会社を使い、大阪の愛りん地区で、宮城県で仕事があると人を集め、実際は第一原発で復旧作業に従事させていたとして問題になっていたという。

原発作業や除染作業では、ちゃんと危険手当を払っていたのだろうか。