アイコン 資源に走った商社と消費材の商社で明暗  取り扱い内容

原油価格が昨年7月初めの100ドル(WTI原油先物価格)から12月には半額に なるなど誰も予想できなかったことだろう。ただ、中国経済のバブル崩壊は3年前から叫ばれており、中国経済低迷による実需減により石炭や鉄鉱石価格が暴落 する中、シェールガス生産は大幅に伸びていることは報道されていた。おまけにオイルサンドまで商業化されている。(埋蔵量は、シェールガス・オイルが世界 で35兆バレル、原油は18兆バレル、オイルサンドはカナダにあり17兆バレル)
米国とサウジの市場争奪戦の様相下、サウジのOPECは生産調整せず、シェールの米軍団は生産拡大に走り原油価格は暴落した。

ただ、現地のシェールガスの埋蔵量は掘ってみなければわからないほど難儀、それも生産コストとの兼ね合いもある。埋蔵量の多いシェールガス田では生産コストも大幅に下がり、こうした原油が生産量を増加させている一方、不採算田は閉鎖に追い込まれ、1600本あった産出リグの半分が既に停止している。その停止効果は4月くらいから表面化するとされ、(WTI原油先物価格)50ドル前後まで回復して推移している。

こうした劇的な流れの余波を食ったのが、日本の資源商社だった。
鉄鉱石も含めその被害額が一番大きいのが住友商事であるが、猪突猛進型の住友の性格をよく現しているとも言える。
資源に強いとされる三井物産もまた逃れられないものとなっている。
丸紅は、エネルギー関係と穀物会社関係の減損処理で利益が減額している。
豊田通商以外全大手商社が多かれ少なかれ減損処理を余儀なくされている。

<各商社の業務内容>
<三菱商事>
生活産業28、エネルギー25、金属18、化学品14、機械10、地球環境・インフラ4、新産業金融1、
<三井物産>
エネルギー25、化学品16、生活産業16、金属資源14、鉄鋼製品4、機械・インフラ7、他18
<伊藤忠商事>
エネルギー・化学品42、食料26、住生活・情報他13繊維5、機械9、金属5、
<住友商事>
資源・化学品21、金属19、メディア・生活関連17、輸送機・建機13、環境・インフラ3、他27
<丸紅>
食料29、エネルギー27、化学品9、金属6、輸送機5、プラント・産業機械3、他21
<豊田商事>
金属24、化学品・電子22、機械・エネルギー20、自動車17、海外生産用部品11、食料4、他2

 
大手商社の2015年3月期予想
/百万円
 
 
前期比
利益予想
前期比
三菱商事
 
 
 
400,000
10.7%
三井物産
 
 
 
320,000
-8.6%
伊藤忠商事
売上総利益
1,110,000
6.2%
300,000
22.3%
丸紅
売上高
14,300,000
4.9%
120,000
-43.7%
住友商事
売上高
8,600,000
5.5%
-85,000
前期2,230億円の利益
豊田通商
売上高
8,600,000
11.1%
76,000
4.1%
 
[ 2015年4月14日 ]
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