アイコン 浅間山と箱根山・草津白根山の火山活動の状況

 

浅間山について、平成27年5月22日16時15分 気象庁地震火山部発表
 浅間山では、4月下旬頃から山頂火口直下のごく浅い所を震源とする火山性地震が増加している。昨日(21日)の日回数は53回となっており、5月の月地震回数は620回(22日15時まで)となっている。日回数が50回を超えたのは2011年4月6日以来。
4月以降の火山性地震の発生回数は以下のとおり(速報値を含む)。

浅間山の火山活動
 
火山性地震
火山性微動
4月  1日~10日
220
7
   11日~20日
206
5
   21日~30日
304
11
5月   1日~10日
247
3
11日~20日
304
11
21日
53
2
22日(15時まで)
16
0
 

以上のことから、気象庁では、火山活動の変化について、引き続き注視している。なお、23日、浅間山の詳細な調査のため、火山機動観測班を派遣している。
以上、気象庁

箱根山にマスコミの目は行っているが、浅間山も非常に多くの火山性地震が発生している。箱根山と異なるのは、大涌谷のように目に見える大きな蒸気が噴出していないところであるが、逆に箱根山では発生していない火山性微動が発生しており、注意を要する。
箱根山は警戒警報のレベルは5月6日2に引き上げられているが、浅間山は平常のレベル1のままとなっている。

<浅間山の火口に特に変化はなし>
気象庁は23日、火山活動が高まっている浅間山(群馬、長野県)を上空のヘリコプターから観測した結果、火口や火口周辺で新たな噴出物や変色は確認されず、地形の変化もなかったと発表した。
 気象庁は、噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)を維持。火山性地震が増加する傾向にあり、火口から500メートル以内に影響がある突発的な火山灰や火山ガスの噴出が起きる可能性があるとして、警戒を呼び掛けている。

 気象庁によると、23日の観測では火口付近の地表の温度も観測。昨年4月に観測した際とデータに変化はなかった。

火山
上が今回、下は昨年4月撮影分

<箱根山の火山活動の状況>5月6日から要警戒レベル2
箱根山について、平成27年5月23日16時00分 気象庁地震火山部発表
(5月15日から23日15時までの活動状況)
 箱根山では火山活動が活発な状態で経過している。
 これまでに気象庁や神奈川県温泉地学研究所が実施した現地調査では、大涌谷温泉供給施設で蒸気が勢いよく噴出しているのを確認している。
遠望カメラによる観測では、大涌谷で噴出している蒸気のほかには特段の異常はみられない。
気象庁と神奈川県温泉地学研究所が設置している傾斜計および気象庁の湯河原鍛冶屋の体積ひずみ計では、今回の火山活動に関連するとみられる地殻変動が観測されている。
4月26日以降増加している火山性地震は引き続き多い状態で経過している。
火山性地震の発生回数(速報値を含む)は以下のとおり。

 
箱根山の火山活動
 
 火山性地震
火山性微動
5月15日~20日まで
832回
0
   21日
 4回
0
   22日
 24回
0
   23日(15時まで)
25回
0
 低周波地震、火山性微動は観測されていない。
 
防災上の警戒事項等
 大涌谷周辺では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に要警戒。  風下側では火山灰や小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため要注意。  地元自治体等の指示に従って危険な地域には立入禁止。
以上、
大涌谷周辺では、最大12センチ隆起していることが観測されている。

<草津白根山>昨年6月3日から要警戒レベル2
平成27年5月22日16時00分 気象庁地震火山部発表
(5月15日から5月22日15時までの草津白根山の活動状況)
 火山活動の活発化を示すデータが引き続き観測されている。  GNSS観測データでは、湯釜付近の膨張を示すわずかな伸びの変化が継続している。また、湯釜周辺に東京工業大学が設置した傾斜計では、湯釜付近浅部での膨張を示す変動が継続している。全磁力観測では、昨年(2014年)5月以降の湯釜近傍地下の温度上昇を示す変化は7月以降停滞している。
湯釜付近及びその南側を震源とする火山性地震が2014年3月上旬から増加し、8月20日以降はやや少ない状態で経過しています。2015年1月以降は一時的な増加もみられている。
火山性地震の発生回数(速報値を含む)は以下のとおり。

 
草津白根山火山活動の状況
 
 火山性地震
火山性微動
5月15日
3回
0
5月16日
1回
0
5月17日
1回
0
5月18日
3回
0
5月19日
3回
0
5月20日
5回
0
5月21日
4回
0
5月22日(15時まで)  
3回
0
 火山性微動は観測されていない。
 
遠望カメラによる噴気などの状況等他のデータには特段の変化はみられていない。
防災上の警戒事項等
 湯釜火口から概ね1kmの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないこと。
 噴火時には、風下側で火山灰や小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため要注意。
また、ところどころで火山ガスの噴出が見られる。周辺のくぼ地や谷地形などでは高濃度の火山ガスが滞留する事があるので厳重注意。

追、
火山学者で日本大学文理学部地球システム科学科の高橋正樹教授は、巨大噴火、破局噴火に分類される火山活動は、過去12万年間に日本で17回、およそ7000年の周期で発生している。 
直近の破局噴火が7300年前の鬼界カルデラ噴火(鹿児島県南の海底)であることを考えると、現在日本列島でいつ巨大噴火が起きてもおかしくないとも言えるが、巨大噴火を予知することは不可能だと述べている。
原発は、こうした火山・地震の大国の国土に42基あり、別途15基廃炉中。さらに、青森大間では新たに建設中でもある。
原発は冷却を必要とすることから、全基、海沿いに立地している。巨大地震や巨大津波になると数百年ごとに発生している。原発に対しては、新たな安全神話作りに奔走する原発規制緩和委員会の田中委員長が、再稼動に向け頑張っている。ただ、流浪の民と化かした原発爆発の被災地フクシマを、いくらでも作り出してしまう可能性=リスクが共存している。

[ 2015年5月25日 ]
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