関東で発生している地震には、東日本大震災以降発生し続けている東北・茨城・千葉地震系統の余震と、北関東の栃木県・群馬県の地震、それに最近再び活発化してきた箱根山地震に分かれている。広義ではいずれも東日本大震災地震による余震および火山活動の活発化にある。

箱根山では１０日、これまで最高の３２３回という火山性地震が発生した。４月２６日から火山性地震が活発化したが、気象庁と神奈川県温泉地学研究所が設置している傾斜計および気象庁の湯河原鍛冶屋の体積ひずみ計では、今回の火山活動に関連するとみられる地殻変動が観測され、隆起現象も観測されている。ただ、火山性の低周波地震や火山性微動は観測されていない。

日本の火山では、相変わらず、阿蘇山や櫻島は噴煙を上げ続けているが、最近では箱根山のほか福島と山形の県境にある吾妻山（那須火山帯）も5月6日110回の火山性地震と1回の火山性微動を記録している。その後は収束傾向にあるようだが、わからない。明治以前から何回も発生している水蒸気爆発のエネルギーは蓄積されていると見られる。