VW 第3・四半期(単期)決算、▲46百億円の赤字 対策費用計上
フォルクスワーゲン(VW)は、7月~9月までの決算を発表した。
9月18日に米EPA(環境保護局)がVWディーゼル車の不正ソフトウエア搭載を発表、その対策費用を計上したことから、日本円で▲約46百億円の営業赤字となった。
売上高は、前年同時比5.3%増の514億8700万ユーロ(日本円で約6兆8千億円)となった。
一方で、営業利益は、ディーゼル車に不正なソフトウエアを搭載していた問題への対策費用として約67億ユーロ(約89百億円)を計上したことから、▲34億7900万ユーロ(約46百億円)の赤字に転落した。
VWが四半期決算で営業赤字になるのは、2001年に会計基準を変更して以来、初めてだという。
VWのミュラー会長は声明を出し、「決算数値は、VWグループの強さを示す一方で、問題の影響も初めて表面化した」と述べ、顧客の信頼回復に全力を挙げる考えを示した。
VWは、顧客に対する損害賠償などで、今後もさらなる負担を強いられ、ドイツ紙は、VWは不正プログラム問題による損害は300億ユーロを考慮していると報じていた。
今年は6月までの半期で念願の販売台数世界一になったが、9月18日に米で発覚した不正プログラム問題から、1~9月までではトヨタに抜かれた。
今 期(1~12月)は、不正プログラム搭載ディーゼル車の問題の影響から販売台数は落ち込むと見られるが、大票田の中国では、ガソリン車しか製造しておら ず、影響は僅少と見られる。ただ、中国は経済低迷から売れず在庫増となり、7月あたりから生産調整や大幅値引き販売により在庫減らしをしているものの、昨 年のような伸び率はまったく期待できない。
中国市場でのVWと独系の販売台数
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VW-G
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/万台
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/万台
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前年比
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2010年
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192
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2011年
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225
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17.2%
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2012年
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317
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40.9%
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2013年
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327
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3.1%
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2014年
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368
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12.5%
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2015年独系販売台数
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独系に占めるVWの割合は93%/14実績
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/万台
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販売台数
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前年比
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1月
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44.62
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12.3
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2月
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30.42
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-0.8
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3月
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33.34
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-3.4
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4月
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31.09
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-9.6
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5月
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30.76
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-9.9
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6月
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28.56
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-11.5
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7月
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24.57
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-20.6
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8月
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30.62
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-3.5
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9月
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34.22
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2.1
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1~9月
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288.20
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-4.5
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