安川電機 第2四半期決算 増収増益 中国製造業まだ牽引
中国は経済低迷から、製造業が不振に喘いているが、その原因は価格競争力にも起因している。これまで賃金がうなぎのぼりに上昇し、コスト増となっており、収益を圧迫する大きな要因となっていた。
そのため、今後の製造体制ではロボットを導入し、生産性の向上に務める体力のある企業も多くなっている。同社の売上高が伸びたのは、そうした中国のニーズがまだあることを裏付けている。また、アメリカ向けも堅調であった。
ただ、現実には、昨年の同期では円安が20%進んでおり、そうした為替安を織り込む必要があるが、現実の業績の伸張は何事にも変えがたい。
同社は、部門ごとの業績を次のとおり説明している。
1、モーションコントロール部門
ACサーボモータ・コントローラにおいては、米国を中心に工作機や半導体市場向けの販売が伸張した。また、新製品「Σ-7シリーズ」への切り替えが進んだことから、収益性が改善した。
インバータにおいては、米国のオイル・ガス関連や中国のインフラ関連市場において需要が低迷したが、米国におけるSolectria Renewables,LLCの太陽光発電用パワーコンディショナが貢献し、全体としては堅調に推移した。
この結果、前年同期比で、売上高、営業利益ともに増加した。
2、ロボット部門
溶接・塗装ロボット等の主力製品を展開する自動車関連分野において、米国を中心とした底堅い需要により売上は好調に推移した。また、システムインテグレータがロボットの新たな活用を検討・検証する施設としてロボットセンタをグローバルに展開しており、特に中国市場では、自動車関連以外の一般産業分野へ適用範囲を拡大させることで、堅調な販売につなげた。
この結果、前年同期比で、売上高、営業利益ともに増加した。
3、システムエンジニアリング
鉄鋼プラントシステム・社会システム事業においては、需要低迷が続く中、設備の更新ニーズを的確に捉え、拡販に努めた。また、環境・エネルギー分野では、The Switch Engineering Oyの子会社化に伴い、大型風力発電関連の売上が増加したが、のれん償却負担等もあり営業損益は減益となったとしている。
以上、
中国の自動車販売台数は、1~9月までの累計で前年同期比0.3%増の1,705万台。こうした中、中国の民族系は同11.7%増の595万台と大幅増を記録している。SUV人気に民族系は大幅に販売台数を伸ばしており、今後ともこうした傾向は続くものと見られる。そのためにも技術向上=品質向上、生産規模拡大が必要となっている。
連結/百万円
|
売上高
|
営業利益
|
率
|
経常利益
|
当期利益
|
15/2期Q2
|
193,923
|
14,920
|
7.7%
|
15,640
|
11,692
|
16/2期Q2
|
207,947
|
18,979
|
9.1%
|
18,999
|
12,030
|
16Q2/15Q2比
|
7.2%
|
27.2%
|
|
21.5%
|
2.9%
|
16/2期予想
|
420,000
|
36,500
|
8.7%
|
37,000
|
24,000
|
16期予/15期比
|
5.0%
|
15.8%
|
|
9.2%
|
-3.3%
|
15/2期
|
400,153
|
31,532
|
7.9%
|
33,884
|
24,819
|
14/2期
|
363,570
|
25,702
|
7.1%
|
27,084
|
16,964
|
13/2期
|
310,383
|
13,070
|
4.2%
|
14,053
|
6,800
|
コメントをどうぞ