アイコン 私がヒラリーを選んだわけ

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なるほどですね、トランプさんはカレー味のウンコですか。さすがのアメリカ人もウンコは食べんでしょう。
それに対して、ヒラリーさんはウンコ味のカレーのようです。
だったら、やっぱりウンコ味のカレーがいいです。
秀逸のブログ(農と島のありんくりん)さんの珠玉の選択です。

農と島のありんくりん
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(移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する)

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昨日の大統領選の記事について、注釈をつけておいたほうがよさそうです。
この記事だけ読まれた場合、私がヒラリーを待望していると勘違いされるのではないか、と思いました。
そういうわけではありません。要は、比較の問題です。
私は何度か書いてきているようにリスク評価的判断をします。
ヒラリーが米国大統領になるリスクより、トランプがなるリスクのほうが大きいということです。
本来なら、共和党候補にもう少し妥当な人物が選ばれていたのなら、私は躊躇ためらいもなく、反ヒラリーに回ったことでしょう。
まさにウ○コ味のカレーか、カレー味のウ○コのどっちがいいと聞かれているようなものです。
で、私はいたしかたなくウ○味のカレーのほうを選んだわけで、まぁとりあえず眼をつぶれば食えますからね(笑い)。
私がトランプを望まない最大の理由は、彼が日米同盟とNATOを破壊する可能性があるからです。
彼のブレーンに、キッシンジャーという親中反日の頭目のような人物が座っていると聞いて得心しました。
どうやらトランプの事実誤認を連発する反日的言いぐさは、あの男が吹き込んだもののようです。
今、私たちが目にしているのは、米ソ冷戦という世界の統治体制が崩壊した後に現れた、パックス・アメリカ一極体制の崩壊過程です。
それによって生じるのは、多極化的された不安定な世界構造です。
EU世界は空中分解を開始し、イスラム世界もまた自己崩壊を始めました。
これによって生まれる新たな難民は、さらにヨーロッパ世界に流入し、その自壊を促進していきます。
ブラジル・ベネズエラなどの新興国は深刻な経済後退によって、国家秩序そのものが崩れかかっています。
おそらく長きに渡って、「次の覇権国」は生まれないでしょう。
それは「次の覇権国」の唯一の候補者であった中国が、既に内部経済の自壊現象を起こしているからです。
私はそう遠くない将来、中国は分割に進む過程を辿ると思っています。ただし、願望も入っています(笑)。
かつての文革期の内乱と異なるのは、中国がいかに嘘八百の成長の結果であったとしても、世界の経済センターのひとつとなっていることです。
したがって中国の分裂は、世界をさらに混乱に陥れるでしょう。

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中国が狂気にかられたように進めている海洋軍事膨張主義は、外に対する緊張だけが今の中国を統合するために、ぜひとも必要な国内向けの政治シンボルだからです。
このようなことは、ほんの5,6年前まで考えられもしませんでした。
米国の衰退なくしてはありえなかったことです。
中国の横暴がまかり通る世界、それが現代という時代です。
覇権国が数十年のスパンで空位になる時代が、幕開けしかかっていると言ってもよいでしょう。
私はトランプが、こういう時代に現れるべくして登場したトリックスターだと考えています。
トリックスターとは、神話や物語の中で、神や自然界の秩序を破り、物語を引っかき回す剽軽者のことですが、まさに彼の役割はこれです。
トランプは経済・安全保障という国家方針の根幹において、反グローバリストです。
彼はこういいます。
「我々はもはやグローバリズムという誤ったイデオロギーによって国家を破壊し、アメリカ国民をその犠牲者にしてはならない。国民国家こそが幸福と調和の真の基礎をなすのである。私は国際組織を信じない」
このくだりからトランプは、NAFTA(北米貿易協定)やTPPに対して強く反対します。
またNATOや日米同盟についてもコミットメントをやめろ、と言っています。
「アメリカがここまで大きな負担を負う必要があるのか。NATOを再定義してみよう」
「日本はアメリカによって守られている。彼らは私たちアメリカの富をくすねているのにだ」
これは米国内にある普遍的な考え方で、リバタリアンと呼ばれる考え方です。
リバタリアニズム - Wikipedia

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http://www.newsweekjapan.jp/stories/2010/10/post-1...
リバタリアンとはうまい訳語がありませんが、「自由絶対主義」「自由原理主義」とでも訳すのでしょうか。
連邦政府は緊縮財政政策で小さな政府を目指して、余った金は再分配に回せ、軍備には金をかけず、外国から軍隊を呼び戻して専守防衛、金融緩和などとんでもない、財政出動もダメ、反成長でけっこう、という人たちです。
ティーパーティというグループを作って、共和党に強い影響力をもっています。
余談ですが、このティーパーティの経済・外交政策は、日本の民進党と瓜二つです。
ティーパーティは米国ではバリバリの右派ですが、それと酷似した経済・外交政策は日本では民進党がやっているということになります。
ちなみに皮肉にも、国際標準でリベラルな経済政策とは:安倍首相がとっている経済政策です。
だから向こうのポール・クルーグマンなどの、リベラル経済学者と相性がいいわけです。
たぶん国際的スタンダードで分類すると、安倍さんはリベラル、民進党はリバタリアン右派と言うことになるのでしょうね。
それはさておき、2012年の共和党リバタリアン候補であったロン・ポールは、トランプと同じことを言っていました。
「アメリカは世界中の基地から米軍を引き上げるべきだ。アメリカの国防はアメリカの国境線をしっかり守ることである」
ソ連の脅威が去り、米国内でシェールガスやシェールオイルが採掘できるようになった以上、もはや中東に関与する動機がないというわけです。
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http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/05/...

このロン・ポールと同じ考えがトランプで、彼はそう自分で名乗っていないだけで、実はリバタリアン亜流なのです。
トランプのいう「NATO再定義」の次に来るのは、間違いなく「日米同盟再定義」です。
この文脈から、後に取り下げましたが、日本の核武装容認がでているわけです。
トランプは意外にも、日本の保守派の一部から拍手を持って迎えられています。
その理由は、日本が独立国として反主権状態があまりにも長きにわたったために、国として片足骨折しているのがあたりまえ、という倒錯した心理が国民に定着してしまったからです。
だから、トランプが大統領になれば、「日米同盟の再定義」をイヤでもせざるを得なくなり、日本の自主独立の機運が高まると望んでいるわけです。
私は半分は正しいと思います。
その必要がある、なしという次元ではなく、主権国家としての「独立」はせねばならないのです。
ただ、今がその時期か?と私は何度となく問うています。
中国が南シナ海の覇権を8割がた完成し、東シナ海にその血走った眼を向けようとする今、「日米同盟の再定義」をする時なのか、と問うています。
必要なのは「再定義」ではなく、補強です。
トランプはいい意味でも悪い意味でも、刺激的な候補でした。
仮にトランプが破れることがあっても、やがて彼の言う内容を受け継ぐ大統領が登場することは必至でしょう。
それまで現状維持のヒラリーでつないでおいていただきたい、それが私の思いです。

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[ 2016年9月30日 ]

 

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