ワシントン・ポスト紙などが30日に報じたCDC(米疾病対策センター)の内部文書によると、ワクチン未接種の人は、接種済みの人と比べ、人口当たりの感染者数は8倍、入院患者数や死者数は25倍に上り、ワクチンの効果自体は確認されている。
一方で文書は、接種済みでもいったん感染すれば、「他人に感染させるリスクは、未接種の人と変わらない可能性がある」とも指摘している。
また、東部マサチューセッツ州で最近、開催された大規模な催しに参加し、新型コロナに感染した469人のうち、74%はワクチン接種を終えていた。さらに、詳しい検査を受けた感染者の90%からデルタ株が検出された。
さらに、資料では、デルタ株の感染力について1人の患者が平均5人~9.5人程度に感染させる可能性があるとしていて、従来のウイルスの平均1.5人~3.5人程度より大幅に高くなっていると推定している。
イングランド公衆衛生庁(PHE)が7月21日、約1万9000人を対象に実施した調査の結果公表によると、ファイザー製、ストラゼネカ製(AZ製)のワクチンはどちらも、デルタ株(B.1.617.2)に対し、ほぼ同程度の割合で発症を防ぐ効果があるとの見方を示した。
2回の接種を完了した後のワクチンの発症予防効果は、ファイザー製がデルタ株に対して88%。AZ製は67%だった。
1回しか接種を受けていない場合のデルタ株への有効率は、大幅に低下し、ファイザー製が36%、AZ製が30%だったとしている。
イスラエル当局は、ファイザー製を接種しているが、半年で抗体の有効性が減少し、感染確率が高くなっていると報告している。
ファイザー社はブースターショットの認可を申請している。
AZ製、モデルナ製、J&Jヤンセン製については、中和抗体の有効期間の報告はまだなされていない。
日本は防疫対策リーダーがいなく、CDCのような機関もなく、アメリカ国立アレルギー・感染症研究所のような感染研はあっても、新コロナに対しては発言権もなく単なる検査による資料作成機関に過ぎない。
デルタ株より脅威かもしれないλ(ラムダ)株、致死率が高く、ペルーでは9.2%に及んでいる。ラムダ株とデルタ株がカクテル化し、感染力が強く、致死率も高い(δ+λ)新株が出現する可能性もある。λ株に対するワクチンの有効率は報告されていない。
ペルー 累計感染者数2,111,393人、死亡者数196,353人、致死率9.29%。