アイコン オミクロン株 重症化死亡率デルタ株の倍以上 重症化させないこと


いつもの想定外の感染者の急増に保健所等疫病対策の現場では、感染者のフォローアップ体制、検査体制が異常事態に突入している。
感染者急増により市中では検査キットが消え、PCR検査も検体採取から結果が出るまでに1週間かかっている大都市自治体も現れている。

岸田政権の政策により、濃厚接触者はすでに検査を受けず、医師の感による陽性・陰性判断で対処するとともに、濃厚接触者は自主隔離するように求めている。
こうした事態では、新コロナウイルス特有の体調の急変に対応できず、重症者は今後増加する一方だと見られる。また、感染者を野放図に解き放ち、感染収束を遅延させるおそれもある。

<オミクロン株とデルタ株の重症化における相違>
デルタ株時とオミクロン株での重症者数に対する致死率を調べてみると、デルタ株時より大幅にオミクロン株では高いことが分かった。
治療法や対応薬もこれまで各波ごとに改善されており、重症化させない医療体制が必要となっている。

オミクロン株は軽症者が圧倒して多いものの、一旦重症化してしまえば、デルタ株と比べ倍以上死亡確率が高く、軽症者が重症化しない医療体制が重要になっている。
足元では入院が必要な感染者も救急車での搬送受け入れは困難を極めており、初期治療が遅れ、今後、さらに重症者数は増え続け、死亡者も増加するものと見られる。

スポンサーリンク

特に免疫脆弱者の高齢者は、優先接種したワクチン完了者がほとんどで、すでにワクチン有効期間が過ぎ、感染抑制力も重症化抑制力も大幅に落ちており、防疫基本を忠実に実行し、人との近隣接触を避け、感染しないようにするしかない。

しかし、高齢者が多くいる病院や高齢者施設では、全国での感染者急増によりウイルスが近隣にうじょうじょいることから、ウイルスがどこから施設に侵入してくるか分からず、防疫対策にも限界が生じている。できることを忠実に実行するしかない。
それは保育所でも幼稚園でも学校でも生産工場でも同じことが言える。

すでに、ピークアウトは今月上旬か中旬と著名な学者の先生方たちが発表している。しかし、足元では感染状況は地域によってバラバラ付があり、医療対応も都道府県でバラバラ、安易な判断は下せない状況が続いている。
また、ピークアウトしたと見られる沖縄県にしても急激な感染者増に比べ、急速な感染者減にはなっておらず、感染者数はいまだデルタ株時のピーク数とほとんど変わらない状態が続いている。ただ、ファクターXからか死亡者数はこの間1人しか発生していない。
しかし、全国では1月1日~2月4日までに768人が亡くなっており、言いたい放題の専門家やジャーナリストのように楽観視することは決してできない。こうした人たちは身内で最悪の事態に遭遇しない限り、考え方を変えない人たちだ。

尾身氏は見誤っている。

岸田政権や尾身氏は重症病床の利用率で宣言を出すか判断するとしたが、デルタ株と異なり、オミクロン株は一旦重症化すれば重症化致死率が高く、「宣言」は、重症化させない病床稼働率で判断すべきではないだろうか。
(最終判断は酸素吸入を必要とする中等症以上の入院率や高齢者の入院率での判断が望ましいだろうが・・・)。

オミクロン株では、感染者急増により、保健所や役所の担当課、検査機関がすでにパニック状態に陥り、消防署の救急隊は受入先が決まらず搬送時間が大幅に増加している。
医療機関は入院に値する軽症者や中等症者で多くなり、すでにパニックに陥っている自治体の医療機関も多くなっている。
デルタ株から厳しく査定するようになった重症者の判定基準、それでも重症化してしまえばオミクロン株はデルタ株より重症化致死率が高いことを、入院率が高くなっている自治体首長は市民のために主体性を持ち判断し、マスコミを集めて声を上げなければ現場知らずの専門家やお上には響かない。
今回は専門家会合の専門家たちが関係する医療機関の新コロナ病床の実質稼働率はどうだろうか。前回はパニック状態の病院を尻目に、スカスカだったと週刊誌に取り上げられていた。


スクロール→

オミクロン株 週計推移

 

感染者数

重症数

死亡数

202122

週計

日平均

週累計

日平均

週計

日平均

12/1218

1,080

154

184

26

6

1

1925

1,747

250

207

30

8

1

261/1

2,910

416

323

46

6

1

1/28

24,382

3,483

463

66

9

1

1/915

100,916

14,417

964

138

31

4

1/1622

270,901

38,700

2,135

305

64

9

1/2329

474,715

67,816

3,551

507

237

34

1/302/4

517,805

86,301

5,193

866

424

71

NHK集計値により作成/※1/30日からは2/4日までの6日間

 

 

・デルタ株では7月12日首都圏に緊急事態宣言、9月30日全部解除。


スクロール→

デルタ株

感染数

重症数

死亡数

2021

日平均

週累計

日平均

週計

日平均

7/1117

19,848

2,835

2,847

407

95

14

7/1824

27,364

3,909

2,825

404

79

11

7/2531

61,051

8,722

3,782

540

69

10

8/17

92,094

13,156

5,837

834

82

12

8/814

113,288

16,184

9,295

1,328

218

31

8/1521

154,091

22,013

11,997

1,714

212

30

8/2228

157,565

22,509

13,722

1,960

294

42

8/294

121,708

17,387

14,949

2,136

419

60

9/511

72,182

10,312

15,180

2,169

434

62

9/1218

39,979

5,711

12,641

1,806

409

58

9/1925

18,996

2,714

9,448

1,350

292

42

9/2610/2

11,246

1,607

6,728

961

255

36

10/39

6,236

891

4,278

611

212

30

 

・重症化死亡率は単純に日々の重症者数の週累計値で週死亡者数を割って算出。デルタ株でもオミクロン株でも同じ計算式で算出しており比較できる。

・オミクロン株は感染者数に対する致死率はデルタ株に対して1/5以下と大幅に低いが、重症になった人の致死率は倍以上高くなっている。


スクロール→

デルタ株とオミクロン株の致死率の違い

デルタ株

オミクロン株

2021

対感染

対重症

202122年 

対感染

対重症

7/1117

0.48%

3.34%

12/1218

0.56%

3.30%

7/1824

0.29%

2.80%

12/1925

0.46%

3.90%

7/2531

0.11%

1.82%

12/261/1

0.21%

1.90%

8/17

0.09%

1.40%

1/28

0.04%

1.90%

8/814

0.19%

2.35%

1/915

0.03%

3.20%

8/1521

0.14%

1.77%

1/1622

0.02%

3.00%

8/2228

0.19%

2.14%

1/2329

0.05%

6.70%

8/294

0.34%

2.80%

1/302/4

0.08%

8.20%

9/511

0.60%

2.86%

※致死率は感染者の収束過程、後追いで上昇する

9/1218

1.02%

3.24%

9/1925

1.54%

3.09%

9/2610/2

2.27%

3.79%

10/39

3.40%

4.96%

感染中

0.34%

2.70%

途中計

0.06%

6.03%

 

[ 2022年2月 5日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧