アイコン 動向注目 電永社

 電永社が事業停止の貼り紙を出して行き詰った・・・・・と思ったら、大牟田支店も熊本支店も営業中であった。

熊本支店では本社の事業停止に問い合わせが数多く寄せられ、取引先への説明廻りで大変な様子でもあった。
そうなれば同社は支店を含めて今後どうなるのか動向が注目される。
どうしてこのような事態になったのかについて、地元業界関係者は「先代の故永井時義氏が亡くなってから、本社と支店の意思疎通が難しくなっていたようだ」と述べる。
故永井時義氏は、昭和17年大牟田市で創業して、同52年に福岡市の現在地に本社を移
転。その時大牟田を支店にして弟に任せ、また熊本支店は別の弟に任せ、1本社2支店体制でこれまで経営してきた。
ところが、同社を育て上げた永井氏が他界、平成17年6月社長のポストに大牟田支店の次男の剛氏が就任した。しかし37歳の若さで就任したものの、厳しい建築不況のなか叔母(福岡)と叔父(熊本)をコントロールすることができず、代表取締役で故時義氏の奥さんである節子氏が変わって社長に就任した。こうした役員人事のなかで本社と支店間(経営者一族間)の意思疎通が段々疎遠になっていったようだ。

事業停止の原因は明らかにされていないが、先般破綻した高松組に対して同社は1,300万円の不良債権が発生していた。社長は年齢も高じてきており、不良債権発生や後継者問題(節子氏の子息は関係ない会社に就職している)、不況による受注環境の悪化も相まって事業意欲を喪失したのではないかと業界関係者は述べている。

しかし、本社は事業停止したままなのに、大牟田支店と熊本支店は平常どおり運営されている。大牟田支店は独自に別法人を持っていたことから、現在仕入れは別法人で行っているようだ。 熊本支店も営業中であり、電永社での取引となっているとのことであるが、早期に電永社をどうするのか、取引先も支店の社員も心配している。
節子社長の経営の放棄はいろいろなところで迷惑をかけているようだ。
08年3月期 売上高 :13億1,309万円
      経常利益: 3,089万円
      自己資本: 1億7,871万円
      総資産 :11億0,719万円

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[ 2009年6月15日 ]
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