アイコン グリーンフーズ(大阪市)、加ト吉(JT)公開買付成立

加ト吉傘下のグリーンフーズは、穴子の取り扱いでトップシェアーを持つ企業であるが、前3月期は77億円の大幅赤字を露呈して47億円の債務超過に陥り動向が注目されていた。

そのため親会社の加ト吉が5月7日から6月17日まで同社株の公開買付を行い、55,930,000株の申し込みがあり、結果加ト吉が発行株式の94.22%を取得する。
同社の前期の大幅赤字原因は、景気の悪化や燃料費等の高騰もあるが、同社が扱う穴子やうなぎは中国から輸入しており、現地に子会社も持っていたことから、中国からの輸入食材が大打撃を受けたものである。日本人は安全面から中国製食材にノーを付き付けたままであり、回復の見通しも立たないことから、加ト吉水産事業部や川万水産などと合体して加ト吉完全子会社として再生される。
なお、加ト吉は、2007年循環取引で窮地に陥り、事業提携先であったJTが救済、JTによる公開買付で2008年1月完全子会社になった。しかし2008年7月発生したJT食品が輸入した中国製食品の農薬混入問題が発生、JT食品はブランドイメージの維持のため、食品事業部を加ト吉に全部譲渡、加ト吉の関連会社も含めJTの食品部門は大再編されている。
グリーンフーズもこのままでは破綻しかなく、穴子取り扱いのトップシェアーを持っていたことから、JTも救済したものと思われる。同社の加ト吉との取引高は全体の1/4程度である。

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[ 2009年6月18日 ]
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