進出地の不動産が購入条件(高価格)であったため躊躇している間に、「パルコ」が天神交差点、岩田屋跡地に進出することを発表、顧客ターゲット・商品構成が「パルコ」と似通う「丸井」は福岡進出を断念した経緯がある。
ところで、福岡を代表する店舗内装業者「モン」の北川社長が、今年6月会社を「丸井」の100%子会社㈱エイムクリエイツに売却していたことがわかった。
「モン」は、これまで福岡から全国進出して生き残ってきた数少ない店舗内装業者の1社である。ファッションや外食産業の大手店舗は、地方にあっても中央で工事の受注業者が決定することから、モンは東京や大阪へ進出、成功を納めてきた。
過去、ダイキンドーナッツやケンタッキーフライドチキンなどの店舗を手掛けるとともにジュエリーマキなどの仕事をして売上高は50億円を一時超えていた。当店舗業界は家具も含めて価格競争が厳しく、また担当役員の采配で転っと工事業者を変えられてしまうおそれもあった。そうした受注環境に対応しながら大手専門店の取引先を拡大させてきた。当時超大型店舗を各地に進出していたマイカルからも受注に成功していたが、バブル崩壊後流通業界は超不振に陥りマイカルも破綻、ダイキンドーナッツからの撤退もあり同社は縮小を迫られ続けた。