アイコン モン(店舗内装業)研究③/百貨店「丸井」の子会社に

バブル後遺症から財務を回復
北川社長は、②のとおり所有不動産などを処理する一方、借入金も減少させ、財務体質を再び健全化させることに成功、業績も回復させた。

今回の不動産ミニバブルでも同社の経営は好調に推移していたが、サブプライムローン問題から業績は下降、リーマンショックに至っては09年1月21日、昔から受注してきた三貴(ジュエリーマキ)が、約117億円の負債を抱えて民事再生を申請、破綻、モンは1億円以上の焦げ付きが発生した。
そうした経過を踏まえて、09年6月北川社長は、丸井の100%子会社㈱エイムクリエイツ(店舗内装業、東京都中野区中野、08/3期売上高416億円)に対して、会社の発行済株の全株を売却している。買収時モンの社長にはエイムクリエイツ社の横山社長が就任(兼務)、その後エイム社出身の北出氏が社長を務めている。

モンの創業者でオーナーである北川氏はいつ身売りを決断したのであろうか。09年1月の決算書を見ると、同社は奈良屋ビルの資産が会社帳簿からなくなっている。三貴が破綻したのが1月21日であり、資産の売却や移動は1月中に行う必要があり、実行するには無理があり、以前から会社の譲渡計画はなされていたものと推察される。

こうして現在のモンは、エイムクリエイツの100%子会社となっており、余程のことがない限り、危険負担はなくなったといえる。エイムクリエイツは三貴が破綻して焦げ付いた後に購入しており、三貴の影響は織り込み済みである。
今後モンがエイムクリエイツに吸収されるのかどうか不明な点はあるが、丸井の信用と看板を得て、再び羽ばたくことになろう。

 

[ 2009年10月19日 ]
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