アイコン 何か変だぞ「タマホーム」/14店舗閉鎖

タマホームは、同社経営企画室によると「昨年度より売上高数値は上回っているが、計画比は、下回っている」とJC-NET取材に対して述べていた。しかし、11月末から12月10日にかけ14展示場の閉鎖が発生した。営業所を兼ねる展示場を展開する同社のような企業では、当然不採算店舗の一つや二つの閉鎖は常時発生しようが、今回は些か気になるところである。

14ヶ所とは異常というほかにない。特に九州では10ヶ所も同時に閉鎖。北九州地区でも門司駅展示場が閉鎖された。同所はナックがタマホームと袂を分かち、タマホームが直で新たに進出した地であり、ナックとの攻防戦の地でもある。
九州での閉鎖10ヶ所のうち、6ヶ所が福岡県に集中している。福岡県は玉木社長の地盤、とはいえ福岡県には17ヶ所もこれまで展示場を擁していた。これまた異常である。
不採算店舗を閉鎖することは経営上当然であるが、これまで誰もメスを入れてこなかったことが逆に不思議である。ここに玉木社長の甘き経営体質があった。またM氏をはじめこれまでの側近が、物言わぬゴマすり集団になっていたのである。

同社はこれまで拡大路線を取り続けてきた。粗利益もそれなりに出ていたが、その利益は殆ど広告宣伝に注がれてきた。そのため同社は内部留保が少なく、展示場出店費用は借入金で賄われてきた。当然店舗コストは、粗利で吸収して財務バランスはとれていたが、174展示場に関わる棚卸資産(分譲地)及び固定資産分は借入金で賄われてきたのである。その他の分譲マンション事業・投資用不動産などは別途にある。連結は不明であるため、借入金合計は不明であるが、かなりの数値になることだけは間違いない。
肝心の利益を内部留保してこなかったことが、不況に対して脆弱な体質を作ってしまった。同社は小泉景気にダダ乗っかってきただけの住宅会社とは思いたくないが・・・。

同社に問い合わせても「住宅を取り巻く環境が悪化しているため不採算展示場は閉めました」と言われようが、不採算店の閉鎖は、同社の特殊部隊が管理部門からいよいよ営業部門にもメスを入れ始めた証とも取れる。
以前から既存店舗で前年比2割以上落ち込んでいる店舗が多くあるという内部情報は寄せられていた。これまで放置されていたことが逆に問題であったのだ。
キムタクによるタマホ~ム♪というテレビ宣伝の打ち方も少なくなっている。タマホームの特殊部隊はかなりの経費節減を実行しているようである。今回の店舗閉鎖は当然人員減にも繋がるが、除却のための特別損も発生してくる。それを吸収するためにも巨額な広告宣伝費等を削って、赤字だけは免れる手を先に打ってきているのである。

今回の閉鎖をどう捉えるか、間に合うのかも含めて不明な点が多過ぎるタマホームである。
 
<閉鎖店舗一覧>
イオン直方
福岡県
鳥栖弥生丘
佐賀県
須賀川
福島県
前原
福岡県
大分森町
大分県
大河原
宮城県
久留米駅前
福岡県
別府駅
大分県
 
 
門司駅
福岡県
日田駅
大分県
 
 
柳川駅
福岡県
浜田
島根県
 
 
大牟田駅
福岡県
佐野
栃木県
 
 
 
<地区別店舗数>(閉店前数)
北海道⇒
2展示場
東 北⇒
15展示場
北 陸⇒
7展示場
関 東⇒
36展示場
東 海⇒
28展示場
近 畿⇒
27展示場
中 国⇒
15展示場
四 国⇒
5展示場
九 州⇒
39展示場
合 計 ⇒
174展示場
 
 
 
 
174店舗-14店舗=現在展示場数160店舗・・・▲8.1%
[ 2009年12月12日 ]
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