アイコン 鯛焼き屋に警鐘鳴らす/ブームは既にピークアウト

たいやき鯛焼き屋が全国的に大ブームになっている。小資本でも出店可能なところから、ビジネスとして既存の鯛焼き屋がFC展開しており、FC店募集に乗る人たちや企業も非常に多い。そのため全国の店舗数が加速度的に増加している。

しかし、地域によっては既に店舗過剰状態になっており、乱売も始まっている。鯛焼きは、回転焼き80円~100円に対して120円~150円と高く、より客の店舗選別は厳しくなってきている。こうしたFC手法で儲かっているフランチャイザーはよいが、販売するFC店は計算どおりには全く売れていないのが現状である。
 売れなくなっているのは、近隣に出店してくる競合店が山ほどあるということもあるが、不況によりターゲットとする主婦の財布が固くなっていることも起因している。

某鯛焼き店の話では、昨年から3割ダウンしていると嘆いている。店長はライバル店が多数出現したことと不況が影響しているとはっきり明言する。既に生き残りを掛けた戦いとなっているのである。鯛焼き屋に材料を供給する製粉会社の担当者は、既に鯛焼き店をあきらめ、うどん屋に転換する店も現れていると述べている。
 FC店は一生懸命売ろうとするが、売れない時代に突入しているのである。しかし、親元のフランチャイザーは、コンサル料などを徴収し・器具なども販売、材料の小麦粉・餡子も販売して儲けている。しかしFC店が売れなくともFC店を増加させることで大儲けしているのである。
 最近の鯛焼き屋はマスコミを利用するのが上手、マスコミ登場をFC展開の手段としている。マスコミもそうしたFC店の取材は、繁盛店のみ行い、主に大儲けしている親元のフランチャイザーを取材している。裏でどれほどお金が動いているのか不明であるが、結果ブームも終わり泣くのはFC店である。
 ガイアの夜明けに登場したフランチャイザーの白い鯛焼き屋も、番組に登場したときにはFC店にも行列ができたというが、その後は閑散としている店が多いと聞く。
 回転焼き・鯛焼きは日本固有のもので決してなくならない、何故かといえば美味しい店が以前から確実にあるからである。しかし、美味しく開発してもFC店に対して味の統一を求めても絶対統一した味にはならず、美味しくなければ客も付かない。 
売れなければFC料がコストを押し上げ、利益を損ない閉鎖するしかない。残るのは借金だけである。既にそうした販売店も多くなっている。庶民を対象にした鯛焼きであり、現実的には庶民の懐具合も影響しているようだ。
 
フランチャイザーも今では、異業種参入も多く、コンサル会社が鯛焼き屋のFC展開したり、製粉業者中堅の昭和産業なども行いなどその数も急増なかである。
しかし、場所によっては(それも殆どの場所)、既にブームは過ぎ去っており、今後生き残るのは、資本の体力問題もあるが、客が認める美味しい鯛焼き店舗だけであることは間違いない。

[ 2009年12月 3日 ]
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