アイコン アウトレットの台頭/お台場・ヴィーナスフォートに誕生

1999年8月、森ビルがエスシステムと組み、お台場に異空間商業施設「ヴィーナスフォート」を誕生させ早10年、これまで、お台場族に変わらぬ人気を誇ってきたが、借地権切れで解体の話も出ていた。不景気ゆえに蘇り、11日には3階フロアー(延床面積69,800㎡=21,114坪)に都心初となるアウトレット施設が誕生。高級ブランドの「アルマーニ」「ハンティング・ワールド」「エゴイスト」「ウェッジウッド」など本物のブランド49店舗が勢ぞろいする。

以下入居店舗。

アウトレット


これまで、都心にアウトレット店が出現しなかったのは、ブランド品をメインに扱う百貨店の圧力からであった。百貨店はそれなりのコストもかけ定価販売でこれまで業績を形成してきた。しかし百貨店は既に過去の遺物のように整理統合され、生き残ることだけにもがいている状況が続いている。こうした百貨店の衰退における、都心でのアウトレット店の誕生は、百貨店がブランドに対して物を言える立場ではなくなったことを象徴する出来事ともいえる。(百貨店の圧力があったからこと、田舎にしかアウトレット店は作れなかった。百貨店は、店一軒潰すことなど朝飯前の力を持っている)

ブランドメーカーは、季節商品や定番商品は百貨店・専門店で販売の基本販売スタイルは崩さず、季節外れ商品や廃番商品をアウトレット化している。アウトレット販売において、これまでお金をかけ廃棄処分するしかなかった売れ残り品や展示品・サンプル品などを、お金を頂いて捌けるという大きなメリットがある。クォリティが高いことから顧客ニーズに合致してアウトレット品が売れている。なかには商品不足の穴埋めのため、アウトレット店専用の商品(ハイクォリティ)を企画販売するブランドも多数存在する。当然価格はアウトレット価格帯となるが、直売することから、物流コストや販売コストは最小限、そうした商品もブランドの利益に大きく寄与している点も注目されるところである。

現実流行っているアウトレット店は、お客にとってもクローズドアウト品からサンプル品までハイクォリティな商品を格安な価格で購入することができることから、圧倒的な支持を得ている。
アメリカで誕生したアウトレット販売形態は、1993年日本にも上陸、2000年7月『御殿場プレミアム・アウトレット』が誕生、アメリカのチェルシーの資本も入り本格的なアウトレットであったため、当時各地にできたアウトレット店はその後整理淘汰されるなか、これまで生き残り進化し続けている。
中途半端なアウトレット施設は、顧客ニーズを満足させられず淘汰されてきたのも事実である。今でも細々生き残っていても、売れないことからブランドも逃げ、残るブランドも販売経費高となり、価格設定が高くなり、ますます消費者に敬遠されているのが実情。そうした代表格が福岡市近郊の「トリヤス久山」であろう。

福岡近郊には、御殿場の子供である「鳥栖プレミアム・アウトレット」が郊外型として2004年3月開業、交通の要所にあり、福岡観光のお買い物コースにもなり盛業中。福岡市西区小戸の海浜通りに「キャナルシティ博多」の福岡地所が2004年7月に開業させた「マリノアシティ福岡」もアウトレット施設として盛況を呈している。
 

[ 2009年12月11日 ]
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