アイコン 石井表記/エクセルから太陽電池ウェーハの安定供給のため事業引継ぎ

石井表記 は、5日太陽電池ウェーハにおける重要な生産拠点であるエクセル㈱は、世界的な生産調整等による需要の減少の影響を受け、財政状態が急激に悪化。エクセルはウェーハ生産の重要拠点であり、今後も太陽電池ウェーハの継続安定供給を維持させるため、同社はエクセルへの経営支援を決議した。具体的支援方法は、エクセルは平成22 年4月1日を効力発生日として会社分割し、新たに設立された太陽電池ウェーハ事業会社の株式を当社が100%取得(子会社化)。

なお、新設会社に引き継がれるエクセルの債務超過見込額17 億円を、平成22 年1月期に特別損失として計上すると発表した。

同社は、世界的にフォローの風がいている太陽光発電に向けての太陽電池ウェーハ事業を拡大させていく現れである。
同社は、福山市に本社を置くプリント基板製造装置メーカー。近年では液晶業界に進出。配光膜塗布装置を自社開発、韓国、中国、台湾へ進出している。インクジェットコーターメーカーとしてシェアを伸ばしている。しかし昨今の不況の影響を受けている。財務内容は、自己資本111億77百万円、同率56.5%(09/12月第③四半期)と健全領域である。今期エクセル社の債務超過見込額である約17億円を新会社が引き継ぐため、今期同額を特損計上するとしている。元ネームプレートのディスプレイの会社であったことからネーミング。
 
<石井表記のセグメント情報>
(電子機器部品製造装置)
プリント基板製造装置の販売は、最終消費の低迷による設備投資意欲減退の影響で減少、太陽光発電分野は、環境に対する意識の向上、新規優遇政策の導入効果等により設備投資は新規参入を中心に比較的活発に行われ、太陽電池ウェーハ製造装置の販売が大幅に増加している。また、フラットパネルディスプレイ製造プロセスに使用されるインクジェットコーターの販売も本格化している。
(ディスプレイおよび電子部品)
アミューズメント機器向け部品が、パチスロ市場の縮小の影響を直接受け、大幅に販売減少。また、工作機械、産業用機械に使用されるスイッチパネルの販売も、設備投資減速の影響を受け販売減少している。
(太陽電池ウェーハ)
一昨年深刻化していたシリコン材料不足が、材料メーカーの設備増強と半導体不況により緩和されたことを受け、更に成長が見込まれるウェーハ需要に対応すべく生産能力の増強、薄板化への対応、生産性改善に注力している。
しかし、2010/1月期は、リーマンショックによる金融市場の混乱から世界的な不況の浸透により、欧州市場における大幅な需要減少の影響を受けたセル・モジュールメーカーの生産調整が続き、国内も一部改善が見られるものの半導体やIT関連メーカーの設備投資が拡大に至るまでには至っておらず、その影響を大きく受けたとしている。
 
<エクセル株式会社の概要>
(1)商 号: エクセル株式会社
(2)設 立: 昭和61 年5月1日
(3)所在地: 広島県福山市神辺町旭丘47 番地6
(4)代表者: 代表取締役 瀬来 和男
(5)事業内容:太陽電池ウェーハ製造、LED 照明製造・販売、LED 表示板、電子基板実装組立、空気清浄機、制御盤組立、設計開発
(6)従業員 272 名
(7)売上高 37 億15 百万円(09/3期実績)純資産合計 ▲15億43百万円。
<石井表記業績推移>

連結/百万円
05/1
06/1
07/1
08/1
09/1
10/1期予
売上高
14,527
13,138
16,366
17,604
23,281
12,883
経常利益
964
802
1,959
2,068
2,868
-394
当期純利益
551
478
1,185
1,198
1,570
-2,272
純資産額
5,848
6,376
10,065
10,952
11,790
 
総資産額
14,213
14,126
19,613
20,800
21,016
 
自己資本率
41.1%
45.1%
50.2%
51.5%
55.4%
 

石井表記
[ 2010年2月 9日 ]
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