竹中工務店12月決算発表/減収増益(連結)
同社は次の通り決算内容を発表した。
建設業界を取り巻く環境は、公共投資は減少傾向が一段と鮮明になり、民間投資は住宅着工戸数が大幅に減少、設備投資も企業収益水準の低下と設備過剰感から低調に推移する状況が続いた。この結果、企業間の受注競争はますます激化、加えて、新興デベロッパーの破綻や新興国の信用不安等により、国内外で建設工事代金の回収懸念が現実化する等、経営環境は一層厳しい状況で推移した。
このような状況下において、同社グループは創立以来110年にわたり培ってきた「信用第一」の理念を基軸とした品質経営と企業体質の強化を第一義とする健全経営に徹し、お客様指向の徹底、法令・社会規範の遵守、安全管理面の強化、生産原価の低減等により業績の向上に努めたが、量(高)、質(収益)の両面で課題を残すこととなった。
当期における同社グループの連結業績(連結法36社+持分法22社=計58社)及び当社単体の業績は以下の通り。
主たる項目の実績額と対前期比の状況は下表の通り。
連結/億円 | 金額 | 前期比 |
売上高 | 11,074 | -9.4% |
粗利益 | 817 | -12.1% |
営業利益 | 147 | -36.9% |
経常利益 | 184 | -27.9% |
当期純利益 | 118 | 44.8% |
受注高 | 10,531 | -14.8% |
受注残高 | 10,541 | -10.3% |
海外事業の売上高は、対前期比28%減の989億円で、売上高(連結)に占める割合は8%と前期比3ポイント減少。
開発事業は、リーマンショックに端を発した世界的な不動産市況の縮小により、大幅減益(対前期比41%減)となり、売上総利益も対前期比12%減の817億円。
当期利益は、単体での新興デベロッパー等の破綻に伴う工事債権に係る貸倒引当金を計上等したものの、外国子会社配当益金不算入制度の税制改正による繰延税金負債の取崩もあり、対前期比45%増の118億円となった。
[ 2010年3月 1日 ]
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