アイコン 伊藤忠商事の日本アクセスの完全子会社に待った/雪印乳業

冷蔵冷凍食品の物流卸会社である日本アクセス(非上場、売上高1兆3,677億円)の69.69%の株を持つ伊藤忠商事は、同社を完全子会社にすべく、公開買い付けの準備をしている。 

ところが、第2位で6.41%の株を持つ雪印乳業が、株をそのまま持ちたい旨伊藤忠商事側に伝え、伊藤忠商事は強攻策を取らず、残りの株式全株を1株1,300円で買い取ると表明した。
2002年、1兆円企業の雪印乳業は、偽装事件の始まりであったBSE対策牛肉の偽装事件で会社が、実質倒産に追い込まれ、解体され、現在では雪印メグミルクの完全子会社として存在している。バター・チーズ・マーガリンの専業メーカーとして国内トップシェアーを持つ。
物流卸会社の日本アクセスは、元々雪印乳業が、完全子会社「雪印アクセス」として作った会社。雪印乳業にとっては、偽装事件で失ったものは大きく、雪印アクセスの灯だけは消すまいと伊藤忠商事が完全子会社に向け、公開買い付けに伴う打診において、そのまま継続して持っておきたいと親会社の雪印メグミルクを通して伊藤忠商事に伝えたものである。
それを受け止めた伊藤忠商事の決断は、日本人らしく好意的に捉えられる。 

公開買い付けは5日から4月16日の期間で行われる。
第3位以下の株主、㈱西野商店(4.79%)、農林中金(3.12%)、日本アクセス社員持株会(2.97%)、アサヒビール(1.87%)、サントリー食品(1.87%)、麒麟麦酒(1.87%)ほか
 

[ 2010年3月 4日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサードリンク