アイコン 資源価格高騰を考える③/鉄鋼価格の上昇が与える経済への影響

鉄鉱石・強粘炭の価格上昇は、僅かながら回復基調にある日本経済に深刻な打撃を与えることになる。鉄鋼、機械・金属、自動車、家電、建設業などに与える影響が大であり、一部価格転嫁しても国内経済にマイナスに作用することになる。企業業績に悪影響を与えるとともに消費者物価にも影響してくる。みずほ研究所では、原油も含めた資源高騰により企業全体の営業余剰金が8.3%押し下げられると試算している。

石炭は高炉コークス用に高炉メーカーのほか、少なくなってきたが発電所、化学メーカーなども輸入している。
リーマンショック後の09年度でも中国経済は、8.7%の経済成長を遂げており、輸出も世界経済が復調の兆しを見せ始めたことから、14ヶ月ぶりとなる昨年12月上昇に転じている。こうしたことから、米政府は人民元(1ドル6.82元の固定相場)を変動相場制に移行させる動きをしており、もしも少しでも元が高くなった場合、鉄鉱石を輸入する中国にとって割安感が生じ、鉄鉱石の価格高騰につながる可能性を秘めている。中国の粗鋼消費量は、車の販売台数が1300万台と急激に増加しており2010年は10%増加見通しである。

 ★エクセル表★(鉄鉱石と石炭の輸入推移)

 

[ 2010年4月 7日 ]
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