アイコン レオハウス好調 ナック /3月期決算 他はダメ 

同社は、利益率の高い建築コンサルティング事業の不振ならびにレンタル事業の収益回復幅が想定を下回ること等が要因となり、前回発表値を下回る見込みとなるなか、ソーラーシステム搭載住宅の販売好調や工期短縮による生産性向上等が寄与し、住宅事業子会社レオハウスの業績が大幅に改善する結果、連結業績は前回発表値を上回る見込みとなったとして、決算予想を修正した。

連結/百万円
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
10年3月期前回予想
21,370
1,250
1,320
460
10年3月期今回予想
22,000
1,800
1,900
1,000
09年3月期実績
20,265
2,025
2,181
1,178

 タマホームに対し、ライバル意識を鮮明にしている同社であるが、タマホームの決算は5月であるが、レオハウスは一足先、住宅不況のなか、水面下から浮上したようである。
 ナックは、①ダスキンの代理店事業、②建築コンサル事業、③クリクラの宅配水事業、④レオハウスの住宅事業の4本柱が事業である。
ダスキン事業はマット類が主であり、顧客の事務所は経費節減下でもなかなか対象にしにくいだろうが、顧客対象がその延長戦上にある③宅配水のクリクラ事業は、節減対象になる可能性が高い、また不景気から新規獲得は厳しいものがあろう。②の建築コンサル事業は、新規加盟時の売上高が大きく、そうした売上高の増加は、対象住宅業者に吹く風が冷た過ぎ、新規開拓は厳しいものであろう。④のレオハウス事業は、ローコストのタマホームが平成10年独立以来、デフレ不況(98年~2005年)のさなか快進撃をした経緯があり、営業の仕方次第で大きく伸びる可能性を秘める。こうしたローコストの住宅事業は、広告でメージャーになったら、それ相応の建物が要求され、ほどほどの広告が肝心である。
タマホームにも言えることであるが、売上高欲しさに一建設のような分譲開発は、ノウハウがなく、売れず抱え込む危険性が高いため、決してやるべきではない。もし、やったとしても地域限定及び売上高の10%以内等厳守すべき設定が必要である。ミニ分譲開発ノウハウは、一建設等から人を引っこ抜いたとしても、一長一短に会社の身に付くものではなく必ず失敗する。タマホームも力で分譲開発地を購入していったが、いたる所で抱え込んだままとなっている。一建設にしても膨大な時間経過の基に現在がある。
 タマホームも3月は受注が改善されてきており、今期決算(5月)が不振でも、来期はいろいろな課題をクリアーしてきており、回復してくるものと思われる。
 
<ナックの沿革に見るタマホームとの関係>
昭和46年5月
株式会社ダスキン鶴川を清掃用具のレンタル及び販売を目的として、西山由之氏を代表に大東京都町田市小野路町1334番地に設立。(ダスキンFCでは全国№1、関東・福岡等)
昭和52年8月
商号を㈱ナックに変更
昭和55年8月
本社を東京都新宿区西新宿1丁目25番1号新宿センタービル(現)に変更
昭和61年4月
ベンディング事業(自動販売機の設置及び缶飲料の販売)を開始
平成4年10月
データベースマーケティング業務(建築コンサルティング事業)を開始
平成6年6月
㈱アキュラホームと「アキュラ・システム」(ローコスト木造注文2階建及びローコスト木造注文3階建施工ノウハウ)の総販売元となる販売受託契約を締結
平成9年1月
東京証券取引所市場第二部へ株式を上場
平成10年6月
タマホーム株式会社設立、代表:玉木康裕氏、本社:福岡県筑後市
平成10年12月
㈱スズケン工業と「スーパーメディカルビルドシステム」(医療施設建築支援ソフト)の総販売元となる販売受託契約を締結
平成11年4月
連結子会社 株式会社ダイコー(屋号ダスキン博多)の株式取得。その後ダスキンFCの買収推進
平成11年9月
東京証券取引所市場第一部へ指定替え
平成13年9月
㈱エルハウスと「アドエキスパートシステム」(販売促進支援ソフト)の独占出版権・販売権に関する業務提携契約を締結
平成13年12月
ボトルウォーター事業に進出(アクアクララとのFC契約、後にアクアクララの№1FCとなる)
平成14年2月
連結子会社タマホーム九州設立(ナック80:タマホーム20・・・その後100%NAC子会社に)(その後タマキューホーム㈱に社名変更) ナック住宅建築事業に進出(タマホームの玉木社長が声を掛けた)    営業エリアは南九州と北九州市から四国に拡大したが限定されていた。
平成14年4月
「グランピア・システム」を開発、契約期間満了でアキュラホームと決別、タマホームに導入
平成17年2月
ボトルウォーター事業 「クリスタルクララ」のチェーン本部設立(アクアクララ破綻のため独立)、現クリクラ。
平成17年6月
タマホーム、本社を東京都港区に移転
平成18年2月
西山由之氏、町田市長選挙出馬、結果残念。
平成18年4月
町田市の西山会長自宅横に西山美術館開設/ユトリロ(76点)、ロダン(52点)を展示、併設の庭園 6,000坪を一般公開。 美術館運営は㈱キャピタル。
平成18年10月
子会社株式会社さくらホーム設立 タマキューホームが営業エリアとする九州・四国以外で、直接全国で販売するため独自ブランドの会社。 (タマホーム カンカン)
平成19年3月
㈱さくらホームを㈱レオハウスに社名変更
平成19年4月
タマホームからFC契約違反で契約解除の仮処分申請受ける
平成19年8月
タマホームと平成20年3月末を持ってFC契約解除で和解
平成20年4月
タマホームと関係完全解消・離別連結子会社タマキューホーム㈱と㈱レオハウスを合併(存続会社㈱レオハウス)
平成22年
レオハウス23.8万円住宅販売開始・タマホーム500万円台規格住宅(2規格)販売開始
備考
西山由之会長(オーナー)、個人出資にて㈱キャピタルプロダクション設立、所属タレント「桜組忍者」
西山会長、経団連理事。西山美術館館長、米国スタンフォード大学フーバー研究所客員研究員、昭和17年1月1日生・・・元気過ぎるお人。
 
[ 2010年5月11日 ]
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