アイコン 建材メーカーにのし掛かるアスベスト問題 A&Aマテリアル

アスベスト問題は、過去石綿を使用した建材が、スレートや吹付材に多用され、その健康被害が、最近になってクローズされてきたものである(クボタ石綿問題から)。水俣病と同じく、産業優先策を取り続けた日本の政策に起因しており、今後の訴訟の判決如何では、企業に与える影響は甚大になる可能性がある。2007年まで建築基準法によりアスベスト含有建材の使用を義務付けてきたことことも国の責任が大きく問われる原因となっている。

今回の訴訟は、原告がこれまでの石綿の生産工場で働く人や取引業者、近隣住民などではなく、工事関係者である点が最大の注目点である。
石綿を使用した建材を工事に使用した工事人は、これまで全国に無数おり、とんでもない損害が生じるおそれがある。石綿吹付工、石綿管工事工(カット)、大工、電気工、壁・屋根工(スレート工)、解体工などなど・・・。
 
事件名 :「首都圏建設アスベスト損害賠償請求第2次訴訟」
訴訟内容:総額約53 億90百万円の損害賠償請求
原告:首都圏(東京都・埼玉県・千葉県)在住の建設作業従事者とその遺族145 名
   (大工や電気工など建設労働者)
被告:国および建材メーカー44
A&Aマテリアルは、その一社である。(浅野スレートとアスクが合併した会社)
 
石綿問題は、その微細な棘のある繊維が口・鼻の呼吸器から肺に入り、肺に刺さり、炎症を起こすとされている。「びまん性胸膜肥厚」「中皮腫癌」青色石綿が一番危険とされる。
 
阪南市では集団訴訟:過去中小企業の石綿工場が阪南市に集積:西川石綿・栄屋石綿紡織所・三好石綿(現、三菱マテリアル)など。
 
兵庫のクボタ旧工場、石綿疾患で78人死亡 79年以降
2005年06月29日23時36分 (大きく報道され始めたきっかけの事件・・新聞記事)
 大手機械メーカー「クボタ」(大阪市)の旧神崎工場(兵庫県尼崎市)の従業員や出入り業者計78人が、アスベスト(石綿)が原因で胸膜や腹膜に起きるがん「中皮腫(ちゅうひしゅ)」などで死亡していることがわかった。工場では54~75年、毒性の強い青石綿を大量に使っており、作業中の吸引が原因とみられる。工場の近くに住んでいた住民5人も中皮腫を発病、2人は死亡しており、同社は29日、治療中の3人に見舞金を出すことを明らかにした。
 クボタによると、旧神崎工場は、年間540~7669トンの青石綿を使い、石綿で強度をあげた水道管をつくっていた。当時は危険性に関する認識はなかったという。70年代初頭から有害性が問題となり、同社は75年に青石綿の使用をやめた。
 
※福岡でも、吉塚に大きな工場が(現在マンション)があったという(老舗建材屋さんの話)。誰もそうした被害を訴えてはいないが、病名が「中皮腫」癌であった場合、その可能性が高い。しかし当時の医者は病名すら適当であったりして「中皮腫」癌となっていない場合もある。
 昔、豆炭あんかがあったが、保温材には石綿が使用されていた。壊れた分の中身を出し遊んだりしていたが大丈夫であろうか。
[ 2010年5月21日 ]
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