アイコン ヒルトップテラス水巻にディスカウンターの大黒天物産、勝算は如何に

5月中旬、倉敷を本社とするディスカウントスーパー大黒天物産は、メガディスカウント『ラ・ムー水巻店』をオープンさせる。
 同地は、昨年4月完成前、地元大手スーパー「サンリブ」と愛媛を総本山とするホームセンター「ダイキ」が入居いる予定であったが、サンリブが契約前に入居を断り、ダイキも連れて入居しなかった商業施設である。(県への開発許可はサンリブとダイキとなっていた)

<一帯はディスタウントスーパーの集積地である>
 ヒルトップテラスの開発は、元々いろいろな不動産会社が手掛け、数々頓挫した経緯がある。同地は中央分離帯のある北九州市の西端のRある国道3号線沿いにあり、東西(国道沿い)約500メートル、南北に300メートルという大きな商業施設であるが、低い高台にあり進入道が1ヶ所に限られるという大規模商業施設としては不向きな点がある。また北九州方面から入る時は無難に入れるが、福岡方面から施設に入るには、当施設を通り過ぎ、次の小さな信号まで行き、Uターンする必要もある。
そうした道路事情から開発もされなかった。今回は不動産ミニバブルに乗じて豊田通商が大規模商業施設として開発したものである。ところが前述の通り、ミソクソが付き、完成したものの開かずの商業施設となっていた。
大黒天物産は、メガディスカウントスーパーとして入居することになっている。同社は倉敷市に本社を有し、中国・近畿地方に55店舗展開するディスカウントスーパー、メガストアータイプの「ラ・ムー」と通常店の「ディオ」ブランドで、水巻に進出するのは当然「ラ・ムー」である。
しかし、近隣には、ここ1年内にそれも500m圏内に3店舗も出店して、超激戦地となっている。大型店舗は、当地西方3キロに「ゆめタウン遠賀店」が古くからあるが、他にはないということもある。そうした環境下、食鮮スーパーが乱立する状況になっている。それも福岡を代表するディスカウンターのトライアルとルミエールが凌ぎを削る。
ヒルトップテラス西方400メートルの3号線沿いにルミエールが構え、ヒルトップテラスの西端の高架下に交差する道路の北300mにトライアル、その手前にイオンのマックスバリュー、フードショップまるとく・スーパー大栄が陣取り、高架下南にレッドキャベツとダイキョウ食品が所在する。しかし、それほどの妙味ある地域であろうか?
事業環境は別にして、同商圏における地域主要ディスカウンター(トライアル・ルミエール)の店舗規模は、ヒルトップテラスに比し、大国屋物産のメガストアー「ラ・ルー」が、九州初に降臨することから、メガ=パワーにより、同店は招き猫ダックが必要ないほど集客する可能性もあり、期待したい。
 

[ 2010年5月17日 ]
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