九州リースサービス デベへの貸付再開は如何に・・・
同社の融資事業は、新規貸出の抑制や大口の期限前回収の発生に伴い営業貸付金の平均残高が前期に比べて減少(残高ベースでは微増:営業貸付金残高351億53百万円(前期比0.7%増)したため、売上高は16億58百万円(前期比▲20.7%減)となり、貸倒引当金繰入額の増加などにより▲34百万円の営業損失となった。
同社は地場不動産業者への貸付を果敢に行っていたが、最近では封じており、地場不動産業者の頼みの綱は第一ゼネラルだけになっている。
また、同社の不動産部門は、賃貸部門の稼働物件増加や連結子会社の増加に伴い増収となったが、不動産販売部門の売却収入の減少などにより売上高は68億06百万円(前期比▲43.0%減)。
一方、営業利益は営業費用の減少により14億03百万円(前期比21.5%増)。なお、賃貸不動産残高は379億19百万円(前期末比0.4%増)、販売用不動産残高は77億75百万円(前期末比▲4.6%減)となっている。
他は本業のリース業であるが、リース債権及びリース投資資産残高は20,391百万円(前期末比▲20.4%減)、割賦債権残高は10,627百万円(前期末比▲19.6%減)に見られるように大幅に減少しており、既に不動産事業や融資事業への資金シフトが上回っている。
連結/百万円 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
08年3月期実績 | 27,926 | 3,476 | 3,316 | 5,953 |
09年3月期実績 | 30,569 | 2,271 | 1,993 | 672 |
10年3月期実績 | 22,932 | 2,192 | 2,026 | 728 |
11年3月期予想 | 21,000 | 2,100 | 1,700 | 700 |
もうそろそろ安定収入を確実なものとするため、本業のリース事業を拡大する必要があろうが、筆頭株主のオリックスも実質親会社の福岡地所も不動産大好き企業であり、血は争えない。社長が6月西日本シティ銀行(専務OB)から舞い降りてくることから、その動きが注目されるが、銀行マンであり難しいノンバンクの資金扱いはお任せコースか?
[ 2010年5月18日 ]
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