アイコン 日揮、アベンゴア(スペイン)と太陽熱100MW発電事業参入

太陽熱発電は、太陽光エネルギーを鏡で集光、オイルなどの熱媒体を集熱設備で加熱、その加熱された熱媒体で蒸気を発生させ蒸気タービンを駆動する発電方式。
 日揮は、スペインのアベンゴア・ソーラー社と共同で、スペインにおける新規太陽熱発電事業の実施を決定した。日本企業としては初の商業太陽熱発電事業。

 本事業は、スペイン南部コルドバ地区に50MWの太陽熱発電所2基(合計100MW)を新たに建設、同国内向けに売電する事業。発電所の建設および事業運営は当社が26%、アベンゴア・ソーラー社が74%を出資する新事業会社を通じて実施。操業は2012年からを予定、電力買取りは温暖化ガス削減と再生可能エネルギー促進を目的としてスペインで法制化されている優遇買取価格制度であるFeed in Tariffが適用される。
 総事業費は約5億ユーロ(540億円/108円)以上の規模が見込まれ、このうち3億5,000万ユーロは三井住友銀行、香港上海銀行、みずほコーポレート銀行、BNPパリバ銀行によるプロジェクト・ファイナンス。また、独立行政法人 日本貿易保険が本事業に対して地球環境保険枠を適用し、海外事業資金貸付保険の付保を行う予定。
 本事業により約52,000世帯分の一般家庭用電力が賄われ、年間63,000トンの温暖化ガス削減。
 アベンゴア・ソーラー社は、スペイン アベンゴア社の子会社として太陽エネルギーに関する事業・技術開発に特化した会社。既に発電容量として193MWの太陽熱発電プラントを稼働させており、450MW分を建設中。
アベンゴア社は1941年に設立されたスペイン証券取引所の上場会社。太陽エネルギー、バイオエネルギー、環境、IT、インフラ分野の設計・建設という5つのビジネスユニットに分かれており、70ヵ国以上で実績を保有。

どうしてこうした事業の開発がこれまで日本で行われなかったのだろうか。電力の自由化まで、電力業界の壁により研究開発が損なわれてきたのであろうか。確かに建築コストは高くつくと思われるが、ランニングコストは超格安である。
1997年12月の京都議定書から、技術的にどれほど進歩があっているのだろう。

 

[ 2010年9月 7日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサードリンク