アイコン 【進化する建設技術25】ハザマ・淺沼組/ピロティの新たな耐震補強工法 技術評価を取得

ハザマを含む 9 社(淺沼組、クラレ、コンステック、東京製綱、東京ソイルリサーチ、東洋紡績、ハザマ、富士ピー・エス、フジミ工研)は、本技術の開発提案者である東北工業大学三橋博三教授(元東北大学教授)および(独)建築研究所の指導を受けて「SS-DFRCC 補強工法」(略称: SSD 補強工法)を開発、財団法人日本建築防災協会の技術評価を取得した。
本工法は、 SSユニットと称する付加柱を建築物のピロティ層や壁抜け階に設置することで、既存の鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造のピロティ建築物および壁抜け階を有する建物の耐震補強を行う工法。

 神戸地震では、ピロティ建築物の多くが、強度および剛性の小さなピロティ階で甚大な被害を受けた。本工法ではピロティ階や壁抜け階に、高靭性セメント複合材料のひとつであるハイブリッド型繊維補強セメント複合材料を用いたプレキャスト部材である SS部材と、周辺架構に接合するために現場打ちの鉄筋コンクリートで造られた上下一組のスタブからなるSSユニットと称する耐震補強要素を、既存柱近傍の構面内に配置する補強を行う。 
第2種構造要素の解消を含めて、その構面に水平耐力を付加するとともに、地震時に既存鉄筋コンクリート柱の受ける圧縮軸力を緩和することによって、耐震性能を向上させた。
このSSユニットの剛性や耐力は、その形状や配筋を容易に変えられることと、自由な成形が可能なことから、特性や形状が個々の構造物に適した部材とすることができる。
SS部材に使用されるハイブリッド型繊維補強セメント複合材料は、スチールコード繊維と合成繊維(ポリエチレン繊維あるいはビニロン繊維)の異なる2種類の短繊維をセメント系材料に混合して補強した複合材料で、曲げ、引張、圧縮破壊時の靭性能が高い特長がある。

進化する建設
[ 2010年10月 1日 ]
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