原発破綻 (株)ワタナベ商事/破産開始決定
(株)ワタナベ商事 [東京] 米の卸売り
東京商工リサーチ
破産開始決定 / 負債総額 約2億8000万円
~原発事故による米の風評被害では初の倒産~
TSR企業コード:29-586346-3
(株)ワタナベ商事(渋谷区笹塚2-16-12、設立昭和62年5月、資本金1000万円、渡辺定恭社長)は11月24日、東京地裁から破産手続開始決定を受けた。破産管財人には近藤誠一弁護士(中村法律事務所、千代田区永田町1-11-21、電話03-3581-6911)が選任された。
負債総額は約2億8000万円。
日本酒の原料米を中心に、主食米やぬかなどを取り扱っていた卸売業者。酒造メーカーや専門商社などに営業基盤を持ち、平成15年5月期には年商13億7300万円をあげていた。
しかし、焼酎ブームによる日本酒消費の落ち込みや他社との競合激化などから売上、収益ともに業績は伸び悩んでいた。
近年は年商11億円前後で推移していたが、利益は僅少にとどまっていた。こうしたなか、福島第一原発の事故以来、取り扱いの約6割を占めていた福島県産の米に対する放射能汚染の風評被害で、取引先などからのキャンセルが相次ぎ業況はさらに悪化。今年8月に事業継続を断念し今回の措置となった。
債権届出期間は12月22日まで、第1回債権者集会は24年2月16日午後2時より。
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