＜経緯等＞
(株)さとうべネックは、平成１６年、再生される前は、売上高では佐賀の松尾建設㈱に次ぐ九州第２位のゼネコンであった。
しかし、公共事業が減少して経営不振に陥るなか、バブル時代に開発して滞留していた大規模戸建分譲用地に対する借入問題が表面化、破綻の危機に、一時、地元財界が増資を引き受け支援したが焼け石に水だった。
メイン銀行の大分銀行を筆頭に金融機関が、同社の再生計画を検討しようとしたが欲得からまとまらず、整理回収機構に下駄を預けることで合意した。
この間、金融機関は、経営者責任を明確にさせるため、創業者一族を役員から一掃、また、創業者一族所有の不動産を取り上げ貸付金の回収をはかった。
そうしたなか、平成18年に整理回収機構が仲に立ち、企業再生ファンドのネクスト・キャピタル・パートナーズがスポンサーになることで決定した。当ファンドは再生計画を策定。
平成19年1月11日、旧さとうベネックの事業のうち、土木・建築部門を移管（開発・不動産部門のみが旧さとうベネック(=不良資産管理会社)に残した）した新会社、ネクスト・ベネック(株)を設立、同社を同年3月1日に新「さとうベネック(株)」に社名変更した。
平成19年7月には、大分市舞鶴町にあった旧本社ビルを売却した。(同20年4月に新しいビルに移転するまでの間、２階建てのプレハブを本社としていた)
その後、ネクスト・キャピタル・パートナーズから派遣された役員たちが、経営を取り仕切り、これまで再建させてきた。
同社は旧債務を実質引き継がなかったことから、元々４００億円を超える売上高を誇る実力ある同社であり、至って順調に再建されてきた。
そこで、こん日、キャピタルゲインが目的のネクスト・キャピタル・パートナーズは、投資の回収を図るため、同社株の売却をはかるため入札にかけたもの。
巷では、タマホームが１０億円で入札したものの、１５億円以上の入札者が現れ、当該の会社が購入先に決定したといわれている。落札額は２０億円の話もある。
ダイセンビルディング(株)が、具体的にどれほどで購入したか不明であるが、購入目的は、同社が料飲ビルやオフィスビルを多数所有しており、今後、料飲ビルやオフィスビルなどの開発事業を進めるため、建設会社を抱えることが、効率が良いとの判断で購入したとされる。　
同社は、料飲ビルやオフィスビルの１棟売りも事業展開するようだ。

＜ダイセンビルディング株式会社＞
代表取締役　：大川義廣氏
本社所在地　：福岡市博多区中洲3-6-5 第４８ダイセンビルディング
東京支店 ：東京都中央区銀座8-15-6銀座ダイセンビルディング２F
銀座６丁目オフィス ：東京都中央区銀座6-2-1Daiwa銀座ビル２F
資本金 ：4億9,995万円
設立 　： 1985年1月　／静岡県静岡市にて創業
2008年10月 ／福岡県福岡市博多区に本店移転
2011年6月 ／東京支店開設
2011年8月 ／東京銀座6丁目オフィス開設
従業員数 ：６名（2011年10月現在）
取引銀行 ：りそな銀行　西日本シティ銀行　福岡銀行　豊和銀行　熊本ファミリー銀行
事業内容 ：不動産取引業、貸ビル・マンション事業、駐車場事業、企業再生事業（M&A）
関連会社 ：百道ランド(株)(資本金：5,000万円　本店：東京都中央区銀座6-2-1Daiwa銀座ビル２F