アイコン セコクなってきた東電、2億損害請求に放射線量調査の3万だけ

宮城県の15の個人・法人が6月下旬、東京電力に行った福島第1原発事故による営業損害などの集団賠償請求で、東電は計2億1635万円の請求に対し、現時点で3万円しか支払わないことが28日分かったと河北新聞が報じている。

東電側が、水爆事故と損害などの因果関係を十分に調べず判断しているケースが殆どで、請求者代理人の県原発被害弁護団は「あまりに誠意に欠ける」と批判している。
弁護団によると、請求のうち現段階で、東電が支払う意思を伝えたのは1法人が行った放射線量調査の費用3万円だけである。

6個人・法人の請求計約1億2700万円については支払いを拒否している。残る個人・法人には営業実績などを示す資料の追加提出を求めているが、営業損害や逸失利益を補償するとの回答はまだない。
 
東電側は、国の賠償中間指針に宮城県内の損害の大半が対象外とされていることを理由に拒否するケースが多い。弁護団は「事故と損害の因果関係が明確なら地域にかかわらず、補償される。東電は中間指針を都合良く解釈している」と主張している。
 賠償を拒否された宮城県富谷町の淡水魚養殖業者は震災後、東京の築地市場から「原発事故で宮城の淡水魚の注文がなく、出荷しなくていい」と言われた。
主力のニジマスの出荷額は震災前、年間約250万円だったが震災後は1万円に落ち込んだ。こうした経緯を記した文書も請求時に提出したが、東電側は「事故と損害の因果関係は確認できない」と回答。養殖施設が蔵王町にあることも記載したが、東電側は「(富谷町に近い)鳴瀬川では淡水魚が出荷制限されていない」と拒否理由を挙げ、蔵王町の河川には触れなかった。
また、東電は、放射線の影響を心配して野菜の栽培をやめた角田市の農家には「自主廃業は自身の自主的な判断で、事故とは無関係」として補償を拒んだ。

請求に含まれる弁護士費用について「東電は窓口を開放しており、弁護士に依頼する必要がない」とする回答もあった。
弁護団長の菊地修弁護士は「実態を調べもせず、適当に処理したような回答が多い。しっかり対応してくれると予想していただけに驚いている」と話す。
東電東北補償相談センター(仙台市)は「請求者への回答は当社が依頼した代理人の弁護士が行った。弁護士に回答内容を確認し、事故と損害との因果関係をしっかり調べるよう、関係部署に伝えた」と話している。以上、河北新聞参照

<国の指針もデタラメ>
福島原発の水爆の放射線被害は、水爆発生当時の風向きにより、東北の広範囲に及んでいることが、これまでに数限りなく立証され、飛散したところでは今でも放射線を放射し続けている。線引きしたがる役所や有識者に、その被害の実態と恐怖につき、何がわかるというものであろうか。

<蔵王町議会の議事録、町長答弁内容>
2012年3月から町管理地で局所的に高線量率を示す箇所のうち、宮地区から除染を実施している。松ヶ丘1・2号公園、町営井戸井住宅、宮幼稚園、宮小学校での除染を完了し、引き続き宮中学校、宮児童館、宮保育所の除染を行う予定にしている。
②遠刈田温泉字八山地内で製造されたヤーコン茶から基準値を大幅に上回る放射性セシウムが検出されたが、報道後に県に赴き、記者発表に至る経緯と真相解明に全力をあげるよう強く要請した。
 また、5月18日に環境省東北地方環境事務所と共同で栽培畑6地点の土壌と2種類の焼却灰の検査を行った結果、すべてにおいてヤーコン茶自体から検出された数値よりも下回る数値となった。
 今後、当町が受けた大きな風評被害を少しでも払拭するため、国や県と連携しながら極めて強い態度で臨んでいく。
以上、議会議事録により、福島原発の水爆により、宮城県蔵王町でも高放射線量が飛散してきた事実を証明しているものである。

<角田市が昨年8月作成した事業計画書>
福島原発における水爆事故に伴い、発災直後に大量の放射性物質が飛散したことにより、近隣自治体ではごく微量ではあるが水道水への放射性物質混入による漠然とした不安感や農畜産物の風評被害に苦慮している。
本市で生産される農畜産物は、角田を代表する地域ブランドであることにより、今回の原発事敀による風評被害を防止していくことが重要。今後、本市への放射性物質の飛散量が増えることも想定し、事前の対応が求められる。
としている。

かってに放射能をばら撒いておいて、それを補償しないとは、国も東電も腐りきっている。嘘を塗り固めた保安院や関係機関が正常面(ヅラ)している限り、泣かされるのは、いつも末端の国民である。立ち上がれ日本。

東電を一度完全解体し潰さない限り、また、保安院を解体してなくさない限り、放射線の被害は泣き寝入りさせられ、また放射線をばら撒き続ける行政しか行使しない。これが現状の日本といえる。
 

[ 2012年8月29日 ]
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