アイコン 熊大 世界にはばたく次世代金属「KUMADAIマグネシウム合金」

熊本大学が開発し、軽さと強度、耐熱性を併せ持つ次世代素材「KUMADAIマグネシウム合金」(熊大Mg)の国際的な研究体制づくりが進んでいる。
米航空機メーカーのボーイング社など国内外の企業が名乗りを上げ、熊大との連携を加速させている。
熊大Mgを開発した河村能人教授によると、ボーイング社とは昨春ごろから研究者間の交流を開始。米自動車大手のゼネラル・モーターズとは、今夏にも共同研究の方向性を話し合う予定だ。
国内では日産自動車などが、エンジンのピストンや、出力を上げるターボチャージャー部品への熊大Mgの応用を検討。県内では、長洲町の不二ライトメタルが熊大Mgの量産工場を建設中。

マグネシウムは埋蔵量が豊富で、世界中で研究が盛ん。米国自動車研究評議会は2020年までに、車体に占めるマグネシウム合金の比率を現在の平均0.3%から12.2%に上げる目標を設けた。韓国では合金量産の動きが続く。こうした情勢の中、熊本大は熊大MgのPRを加速。新技術の開発や人材育成を掲げて昨年12月、熊本市の黒髪キャンパスに「先進マグネシウム国際研究センター」を新設した。
中国や台湾などの大学の研究室を招致する方向で調整しつつ、カナダやインド、米国の研究機関と交流も深める。
  
熊大Mgは実用化も進み、特許は18件が成立。熊大は一部企業の独占を防ぎ、研究への門戸を開くため、特許運用システムをリクルート(東京)と構築した。また文科省が、熊大Mgの構造を調べる基礎研究を「新学術領域」に指定。本年度から5年間で補助金15億円を受け、熊本大や東北大などの38人が解析に当たる。

 熊大Mgは01年の開発から10年が経過したが、新素材は実用まで通常20年ほどを要する。河村教授は「折り返し地点を回り、基礎研究によって新たな成果も望める。さらなる実用化へ弾みをつける」としている。参照:熊本日々新聞

平成23年12月1日に、熊大に「先進マグネシウム国際研究センター」が設置されたことを記念して、また国際研究センターとして活動のスタートとして、熊本大学は平成24年2月29日および3月1日に、国内外の主要な大学・研究機関および国際的企業を招いて、記念式典ならびにキックオフシンポジウムを開催する。

<記念講演+シンポジウム>
1、オープニング記念式典講演/キャッスルホテル
【日時】平成24年2月29日(水)/式典(記念講演)14:00~17:00(受付13:00~)
    祝賀会17:00~(会費4,000円)
2、キックオフシンポジウム/工学部百周年記念館
【日時】平成24年3月1日(木)9:00~16:30(受付8:30~)
入場無料。同大自然科学系事務ユニットTEL096(342)3143。
 

[ 2012年2月27日 ]
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