アイコン 財政破綻で揺れるギリシャ/TV生討論中継中に極右議員が暴行 逮捕状

EU全体を巻き込んだ財政危機のギリシャで7日、テレビの討論番組の生放送中に、極右政党の議員の男が、別の政党の女性議員に暴力をふるって逃げ、検察は男の逮捕状を請求した。

事件があったのは、ギリシャのテレビ局のスタジオ内で、7日朝、財政緊縮策の是非を焦点に、今月17日に投票が行われる議会の再選挙についての討論番組の 生放送中に、出演していた極右政党「黄金の夜明け党」の男性議員が、向かい側に座っていた「急進左派連合」の女性議員に突然、コップの水を浴びせた。

出演者の多くがあぜんとする中、男性議員の隣に座っていた「共産党」の女性議員が新聞紙を投げつけると、男性議員はこの女性議員を突き飛ばし、さらに顔に数回ビンタをくらわせた。

テレビ局側は放送を中断、男性議員をいったん局内の部屋に閉じ込めたが、男性議員はドアを壊して逃げ、ギリシャの検察が男の逮捕状を請求した。

この事件について、ギリシャ政府の報道官は「再選挙に臨むすべての有権者に対する攻撃だ」と非難した。
 
男性議員が所属する極右政党は、今年5月の議会選挙で、財政緊縮策への反対や移民排斥を掲げて、議席を大幅に増やしていた。

 これで、ギリシャの世論が17日の再選挙でどっちに転ぶか、影響するのか。
極右政党の「黄金の夜明け党」も「急進左派連合」(前回総選挙で第2の政党に躍進)も「共産党」も「財政緊縮策」へは反対の政党、これで「黄金の夜明け党」が票を減らすことだけは間違いなさそうであるが・・・。

[ 2012年6月 8日 ]
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