アイコン 鈍った鈴木会長? スズキのインド会社で暴動発生 死者も火災も

スズキのインド子会社マルチ・スズキの同国北部ハリヤナ州にあるマネサール工場で18日夜、従業員の暴動があり、1人が死亡、日本人幹部3人を含む約90人が負傷した。マルチ・スズキの幹部が19日、共同通信に明らかにした。
 暴動には、従業員ら3千~4千人が加わり、幹部に暴力を振るい、工場の施設に放火するなど暴徒化。消防車25台が出動、約4千人の警官が動員され、約40人を拘束した。

 マネサール工場では、昨年6月にも大規模なストライキが発生、乗用車の生産ができない状態が続いた。
 在インド日本大使館も日本人が巻き込まれたかどうかを調べている。
 
 スズキは、インドへ1981年、インド政府との合弁でマルチ・ウドヨグ(現、マルチ・スズキ・インディア)を設立して進出、同国では最大の自動車会社となっている。同社もまたインドでの売上に高く依存している。
こうしたことに同社の株価は3%以上値下がりしている。
新興国・後進国にはカントリーリスクが付きものであるが、インドで定着したスズキの工場で、こうした事件が発生すれば、同社のインドでのイメージが損なわれる可能性もあり、目先に走りすぎたスズキ=鈍った鈴木会長とも受け止められる。

インドの経済は、世界で11番目の規模であり、2011年推定でGDPは約1兆6761億ドルに達する。約12億人という世界第2位の人口規模(インドの人口動態(en))であることから、2011年の一人当たりのGDPは1,388ドル(購買力平価換算では3,693ドル)であり、世界平均と比較しても大幅に低い水準。世界銀行はインドを低所得の経済と分類している。

欧米帰りの優秀なインド人たちが、欧米向けの仕事を中心に拡大して、ブリックスの1国として持て囃されるようになった経緯がある。しかし、欧米経済の落ち込みで、現実は、同国も大きな不振に陥っている。
生活レベルは、先進国との差はそれほど縮まっていない。そのため自国内でも、中国よろしく貧富の差は拡大するばかりで不満が蓄積されている。
インドは、人口も多く国土も広く、人種民族問題・宗教問題、カースト制度問題・地域格差・貧困問題・政治問題などカントリーリスクを山のように抱えている。これまでスズキはこうした問題をクリアーしてきていたのだが・・・。

今や情報だけは世界共通となっており、経済は不振を極めてきており、カントリーリスクを再度見直す必要があろう。

[ 2012年7月19日 ]
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