アイコン IT業界「世紀の裁判」集中審理で裁判結果は8月末にも

ipad、iphoneサムスンとアップルの特許侵害本案訴訟審理が先月30日、米サンノゼのカリフォルニア北部地方裁判所で開かれた。
今回の裁判は、アップルが、昨年4月にiPhone・iPadのデザインとユーザーインターフェース関連特許をサムスンが侵害したと提訴したことで始まった。

これに対しサムスンは、アップルが自社の移動通信技術特許を無断で使ったとした裁判を提起、真っ向から対立している。

ルーシー・コー連邦判事は、この2つの裁判をまとめ、1週間に3~4回の裁判を開く「集中審理」方式で進め、結果は1ヶ以内に出される。

両社の裁判は、世界9ヶ国31件で特許侵害訴訟が行われており、その結果次第では、それらの裁判に大きな影響を及ぼすことになる。
両社は、準備書面段階から白熱しており、アップルは「iPhoneを真似したとする一貫したサムスンの内部文書がある」と主張、一方、サムスンは「アップルがソニーを真似た証拠がある」と反撃している。

サムスンは、アップルのiPhoneのデザインは、ソニーを真似たものと主張し、アップルのデザイナー西堀晋氏(プロダクトデザイナー、健康であるが、健康ではないとして出廷を拒否し続けている)を証人に呼ぶよう要請している。

アップルが、サムスンのデザイン特許を侵害したのかの対立点は2つ。アップルのデザインが、独創性を認められるほど独特なものか、サムスンが、本当にアップルのデザインをまねたかである。
iPhoneのデザインが、独創的でサムスンが、これを真似たと認められればアッ プルが勝利する。
サムスンが、主張しているアップルの通信技術特許侵害は、モバイルフォンの3G機能とMP3再生技術などとなっている。

サムスン電子は、アップルが、サムスンの特許技術を無断に利用したので売り上げの2.4%を受け取らなければならないと主張。
一方、アップルは、サムスン電子の特許侵害によって純益と売り上げに損害を受けたとして損害賠償金として25億ドル(約1,975億円/換算地79円)を要求している。

裁判がアメリカで行われていることからしても、アップルが優勢と見られている。陪審員にしても、サムスンが主張する技術的なことは理解しにくく、アップルが主張するデザインなど感性的なものは、判断しやすいとされているためである。

こうした特許裁判は、陪審員制度の裁判に馴染まないとする考え方もあり、双方痛み分けで和解するとも見られている。

このまま裁判が継続されれば、8月末もしくは9月初めにも裁判結果が出る。
 

[ 2012年8月 2日 ]
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