アイコン 90店舗の和洋菓子店(株)さかえ屋(飯塚市)3億円の粉飾決算発覚

北部九州に90店舗展開する福岡銘菓「なんばん往来」などで知られる菓子製造販売のさかえ屋が、2011年5月期連結決算において、在庫を架空計上するなどして粉飾していたことが判明した。昨年期の当期利益は▲約3億円の赤字となる。

同社については、同業者が長引く不況により不採算店舗となり店舗撤退するなか、よくやっていると不思議がられていた。

関係者によると、粉飾は数年前から行われていたようだが、前経営陣の中野一族が決算の最終とりまとめをしており、在庫水増しの粉飾については、幹部社員さえも全くわからなかったと述べている。

問題発覚は、メインバンクの西日本シティ銀行が、売上高と在庫のバランスが取れず、在庫が増加していることに疑いを持ち、本年の4月に旧経営陣に詰問して発覚したという。

西日本シティは、旧経営陣に責任取らせ、退任させ、現在は、同社の元工場長の森山氏が社長に、西日本シティ銀行から(西日本銀行元専務)野地氏が副社長に、元同行飯塚支店長を取締役に、販売部門担当役員には元さかえ屋の営業部門の幹部社員が就任し、新体制で経営にあたっている。
2011年5月期の決算修正は行わず、2012年5月期で膿を出したため、3億円以上(4~5億円の赤字が推定される)の赤字が出、売上高も70億円前後(2011年期は約80億円)まで落ちたとしている。

また、今期に入って不採算店舗を既に約20店舗(119店舗が現在90店舗)閉鎖しており、その撤退損は今期に生じ、2012年5月期に続き、今期の2013年5月期も大赤字になる見通しであるとしている。

同社株は、中野一族から全株式を拠出させ、投資会社が現在保有しているとのことであった。
結果、さかや屋は、経営陣が刷新され、西日本シティ銀行からそれなりの人が入っており、西日本シティ銀行主導で経営再建が図られている。
今では、同社の問題はすべて出されており、これ以上の悪化は、景気が想定以上に悪化して、売上高が極端に減じない限りなく、来期からは経営数値も再建の軌道に乗るものと思われる。

さかえ屋の会社概要
名 称
株式会社さかえ屋
本社所在地
福岡県飯塚市平恒432-6 (飯塚工業団地内)
事業内容
和洋菓子・パンの製造販売
創 業
1949
会社設立
19536
資本金
2,000万円
代表者
森山敏弘
年 商
80億円(20115月期)
従業員数
(さかえ屋) 正社員60名 パートアルバイト180名 計240
 
(グループ計)正社員340名 パートアルバイト760名 計1,100
 
20124月現在)
グループ法人
株式会社さかえ屋(菓子製造業)、株式会社さかえ屋販売(菓子製造業)、
 
株式会社グレア(菓子製造卸業)、()SERGE JAPON CO.LTD
 
株式会社遠賀屋(菓子製造販売業)、株式会社AFCO(貿易業)、
 
有限会社共栄運送(運送業)
国内主要工場
飯塚平恒工場(所在地は本社に同じ)、忠隈工場(飯塚市忠隈342-1
 
福岡工場(福岡市博多区板付1-5-1)、第2工場(飯塚市平恒432-5)、
 
秋松工場(飯塚市秋松100
販売店舗
「さかえ屋店舗」  91店舗福岡県内86店舗、福岡県外5店舗
 
さかえ屋系列専門店 27店舗福岡県内20店舗、福岡県外7店舗
 
118店舗(20125月現在)
専門店
「セルジュ・アレクサンドル」(SERGE ALEXANDRE)、遠賀屋(アウトレット)
 
職長の店「百の代」(和菓子)、「ブランデス」「森ん子」(パン)
 
 
[ 2012年10月 5日 ]
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