アイコン 「ZOZOTOWN」/ポイント10%を1%に引き下げ その必然性 ストートトゥデイ

ブランド品の在庫受託販売をショッピングサイト「ZOZOTOWN」で展開するスタートトゥデイは1月24日、「ZOZOTOWN」において、商品購入時に付与するポイントの還元率を、これまでの10%を2月1日より1%に引き下げると発表した。
変更の理由について同社は「当ポイント還元率の引き上げについて、取引先であるブランド様をはじめさまざまなご意見をいただいたこと、また、今後更に価格競争が過熱化した場合のファッション業界全体に与える影響などを考え、今回の変更決定に至りました」としている。

なお、同じく2012年11月1日から実施している配送料無料サービスについては継続する。
同社は、中間決算(9月)で見られるように、売上高に対する営業利益率が前中間期の24.4%から今中間期は18.7%と5.7ポイントも下落している。また、売上高は今期31.1%増を予想しているが、中間期では11.6%増しか伸んでいなかった。
そのため、11月から客寄せパンダに大幅還元率増を打ちたて、売上高を大幅に拡充する作戦に出た。その効果が11月に即現れ、売上高は前年同月比26.4%の伸びを記録した。しかし、12月は9月・10月同様10%台の売上高増に再び落ち着いてしまった。
そうしたことからか、このまま売上高が伸びず、還元率だけ上がったままでは営業利益率が計画予想より、大幅に下回ることから、今回、修正をはかったものと思われる。

なお、売上高増の前期の前々期に対する伸び率33.6%増は、一昨年秋に、グリーやモバゲーばりに全国一斉にTVCMを行い、大幅に売上高を伸長させたものであった。しかし、今期はそうしたTVCMは(田舎の私は)見ていない。
ただ、昨年11月還元率10%にしたことから、同社の財産となる会員数は、ここ2ヶ月間大幅に増加させている。
そもそも、不景気のなか、31.1%の売上高増や営業利益率が前期実績の24.2%から、今期は25.0%になる計画など、全く計画にゆとりがなく、計画が逆にトラウマになり、経費増に繋がるTVCMも効果的に打ち出せなくなったものと思われる。
こうした還元率増加政策は、売上高が急増すれば問題なかったが、営業利益率をさらに悪化させてしまった可能性もある。
今期業績予想達成が心配ならば早期の修正が望まれよう。

<最近の月別売上高・会員数の状況>
2012年
9月
10月
11月
12月
売上高/百万円
6,329
7,806
9,234
10,213
売上高前年比
13.6%
16.9%
26.4%
10.9%
会員増加数
71,263
73,530
107,150
124,957
会員数
4,794,519
4,868,049
4,975,199
5,100,156
注)・上記売上高は受託販売品も含まれている。中間期では全売上高408億00百万円に対して、同社の売上高は153億78百万円となっており、その率は37.7%である。第3四半期(10~12)の受託品含む売上高は272億53百万円となっている。第4四半期の売上高は通常第3四半期より大幅に落ちるがZOZOTOWNはどうだろうか
 
ZOZOTOWNのスタートツゥデイの業績推移
連結/百万円
2010年3月期
2011年3月期
2012年3月期
2013年3月期予想
2012年期中間期
2013年期中間期
売上高
17,159
23,801
31,806
41,700
13,773
15,378
営業利益
3,236
5,851
7,704
10,440
3,366
2,890
(営業利益率)
18.86%
24.58%
24.22%
25.04%
24.44%
18.79%
経常利益
3,247
5,865
7,617
10450
3352
2894
当期利益
1,859
3,103
4,634
6,370
2,105
1,757
 
[ 2013年1月25日 ]
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