まだわかっていない秋田市役所 市長舎入札2回目も応札者おらず
秋田市は21日、再公告した市役所新庁舎建設工事の入札について、20日の期限までに業者から申し込みがなかったため、再び入札を中止したと発表した。
再度、業者に聞き取り調査をして3回目の公告を行い、今年度内の契約締結を目指すという。だが、完成は大幅に遅れ、消費税が増税された場合、増税分が負担増となる。2度の入札中止に、関係者からは市の不手際を指摘する声が出ている。
秋田市は5月、1回目の入札を予定価格約96億円として、指名通知した市内の全5JV(共同企業体)にはかったが、5JVは、見積価格が予定価格を超過するとして辞退、応札者が現れなかった。
東日本大震災からの復興需要などで、資材単価や人件費が高騰しており、各JVが申告した見積価格は約27億~34億円超過していた。
秋田市は、当初の算定で使った2012年度の資材単価や人件費を13年度のものに変更し、予定価格を約105億円に増額。市内企業に限っていたJVの代表者企業に、市外企業の参加も認めるなどして参加要件を緩和、7月29日に再公告した。設計資料の請求は11社からあったものの、今回も入札の申し込みはなかった。
現在は、東日本大震災の復興工事の本格化、消費税増税前の駆け込み需要増による建築(マンション・オフィスビル等)の大幅増加の状態である。
アベノミクスで景気が少しでも現実的に浮上してくれば、日銀による円の垂れ流し資金はまずき不動産投資に流れ、ますます建築需要が高まる。そうした中長期の建築需要動向により、建築業界は、建築コストはますます跳ね上がるとした見方をしている。そうしたことから秋田市の建築予算では、現在の積算価格で受注すれば、竣工してみれば、大赤字になるとの予想に基づき、受注を敬遠しているものである。
<戸田建設の悲劇>
戸田建設は建築主体のゼネコンであるが、特に病院建築に強く、全国で取り捲っていた。その結果、売上高は、前期に比べ増加したものの、利益はとんでもない赤字にさいなまれた。
2011年3月11日の東日本大震災以降、資材価格や労務費が一変、特に戸田建設が強い病院工事は、工期が長期にわたるため、その間に建築コストが見る見る間に上昇、竣工してみれば、大赤字工事の山となった。
それを示す決算内容が、次の通りであった。
連結/百万円
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2011年3月期
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2012年3月期
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2013年3月期
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売上高
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452,499
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489,385
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497,048
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営業利益
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5,766
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-7,994
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-46,997
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経常利益
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7,265
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-6,690
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-45,581
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当期利益
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3,567
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-19,872
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-65,285
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総資産
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499,111
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487,160
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500,199
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自己資本
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186,134
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167,365
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123,617
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資本金
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23,001
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23,001
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23,001
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有利子負債
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58,122
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57,502
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73,417
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自己資本率
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37.3%
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34.4%
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24.7%
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