アイコン ピカソ作「バスの瓶が描かれた油彩画」を「もらった」・・・19億円相当

AFPは、イタリアの警察当局が、20世紀美術の巨匠パブロ・ピカソの1500万ユーロ(約19億5500万円)相当の絵画を「ただでもらった」と主張している年金生活者から押収し、本当の所有者が誰かを証明しようとしていると報じている。
首都ローマに住むこの男性は、額縁店の元店主で、捜査当局に対し、顧客から「親切に対する感謝のしるし」として1978年に受け取ったと主張している。

そ の顧客は当時、すでに故人だった妻の写真を入れていた額縁を壊し額縁店を訪れたが、元店主はガラスを無料で取り替えたという。2日後、再び訪れた顧客から 謝礼として絵を受け取ったが、時価や芸術的価値については何も聞かず、昨年までピカソの絵だと気付いていなかったという。
絵画は54 x 45センチのキャンバスに、バイオリンとビールの「バス」(コントラバス)の瓶が描かれた油彩画で、警察の鑑定によると、ピカソがキュービスムに傾倒していた1912年の作品。

警察が捜査に乗り出したのは昨年、元店主から接触を受けた競売大手サザビーズが、推定価格140万ユーロ(約1億8000万円)と申告されたこの絵画の輸出許可を国に申請したことがきっかけ。

捜査の過程で、この絵画が、ピカソ作品のカタログとして最も信頼されている「ゼルボス」の1961年版に掲載されていることが判明した。

ビールの銘柄バスのペールエールの瓶は、赤い三角形の古風なラベルが特徴的で、キュビスム期の作品を中心にピカソの絵画40点以上に登場するという。

以上、
40年近い前のカタログに掲載されていたものの、所有者は判然としていなかったのだろうか。元所有者の顧客が本物の所有者かどうかも不明だが、本物の所有者だと判明すれば、「もらった」可能性も高い。しかし、その顧客が亡くなっていれば、それを証明することもできなくなる。当作品が盗難にあっていたら、当然、いついつしかじか盗難された・・と報道されようがそうではない。
ピカソは1973年4月8日に亡くなっている。

ピカソ作「バスの瓶が描かれた油彩画」

[ 2015年3月30日 ]
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