アイコン 日本での中国観光客の爆買いに暗雲かも 中国証券バブルに注目9ヶ間で2.5倍

 

ロイターは中国証券市場の動きを次のとおり報じている。
日本の国内消費を支える「インバウンド消費」に、減速警戒感が強まっている。バブル的様相を示していた中国株が急落。高値からの下落率が本格調整の目処となる10%を超えてきた。
中国株がさらに下落し、消費ムードに水を差せば、海外旅行や日本国内でのいわゆる「爆買い」に影響が出る可能性もある。
以上、

上海総合指数は6月12日、5,178.191と7年半ぶりの高値を付け、その後調整局面に入っている。すでに。外資投資家は、急激な上昇はピークアウトしたとの判断から売りに動いているとされ、下げ局面に入っているようだ。
こうした中国の証券バブルは、経済が低迷し続けている中で、昨秋打ち出した景気刺激策の貸出基準金利の低下から始まった。不動産低迷で行き場を失っていた投資金が、証券市場に雪崩れ込み、株価は暴騰、昨年秋口から2.5倍になっている。ただ、実体経済を伴わない超短期に形成された株価であり、証券バブルそのものとなっている。

きっかけは、政府による昨秋からの段階的な利下げや銀行準備率の低下などが、景気刺激策が上げられるが、アメリカ一国に依存した世界経済も米国の利上げ観測から、アジア新興国から資金が米国へ還流、ドル高為替安に陥り経済が低迷、頼りのビッグ市場である欧州経済はウクライナ問題で浮上しつつあった経済は落っこち、そこにギリシャ問題も浮上して、欧州中央銀行が金利を下げても明るさが見えない展開となっている。
当然、世界の工場たる中国経済も影響を受け、経済成長率の鈍化に見られるように低迷している。

そうした中、中国の景気刺激の金融政策は、市場の投資金が一機に証券市場に集中してバブルへ、中国政府も過熱化した株価上昇に手を焼いており、再度景気刺激策を打ち出せば、更なる証券バブルを演じるリスクを帯び、実体経済と乖離したこうした証券市場の動きが経済全体を揺るがしかねない状態に至っている。

先週の株価下落幅は、6月12日の7年ぶりの高値から13%下落しており、調整局面と見るか、プチ崩壊と見るか、投資家次第となっている。
米ハゲタカのヘッジファンドは特に売り局面で威力を発揮するとされ、中国市場で先週は売り浴びせている可能性もある。こうしたことから極端から極端に至る可能性もある。

ただ、これまでの金融政策と証券市場の上昇で、実体経済である不動産の主力市場では値上がりに転じており、深センでは再度不動産バブルの様相さえ漂わせている。不動産市場が少しでも持ち直せば、鉄鋼やセメントなど内需市場が回復してくることから政府としては願ったりかなったり。しかし、再度の不動産バブルはいただけず、経済活動も異なる広大な土地柄、未成熟な資本市場だけに一辺倒の景気刺激策の難しさを物語っているともいえる。

この間も、証券規制(空売枠の緩和)で一時的に下落した局面もあり、また、このまま消費低迷が続けば、デフレに陥る危険性もあり、再度の金融緩和が打ち出される可能性も高い。
何事も怖いもの知らずで、極端から極端に動く守銭奴の本家の民族性もあり、注視していく必要がある。
日本でもアベノミクス到来で株価が高騰、百貨店の高級品がバカ売れしたのは2年前の今頃だった。中国でも似た状況下にあり、日本へ爆買いに走っていることも現実であり、こうした中国からの訪日観光客の今後の動向については、中国の証券市場や不動産市場を注視していく必要があろう。
最悪のシナリオは、中国の証券バブル崩壊に伴い、不動産バブルもまだ落ち着いておらず、更なる崩壊により、未曾有のWバブル崩壊により、中国経済への壊滅的な打撃の可能性のシナリオだ。当然、25%貿易依存する韓国経済や機械等の輸出を中国に依存している日本経済も大打撃を受けることになる。
(不動産バブルももう終わりだ終わりだと騒いだが、なかなか沈静化しなかった。それほど中国国民の投資熱は高く、今回の証券バブルも短期的に紆余曲折しながらでも右肩上がりにあがり続ける可能性がある。中央政府による景気刺激策が続けられる限り)

<観光増は所得増がもたらしている>
国民の平均的な所得水準を示す1人当たり国民総生産(GDP)は、2014年の4万6652元(1元=20円で約93万円)と10年前の約3.8倍に増加している。
円安も中国観光客の「爆買い」を誘っている。アベノミクス相場が始まる前は、人民元は13円程度だったが今や20円程度と約54%上昇している。中国人からみれば、円が54%減価し、かつて1000円だった日本の商品が500円程度で買える計算となる。
さらに、経済低迷・消費低迷といいながら昨年は中国から240万人が来日、また、中国の海外旅行者全体の2%に過ぎない。香港へは4000万人が、韓国へも600万人が訪れており、訪日中国人の増加余地は大きいといえる。その意味で「インバウンド消費」は始まったばかりの可能性が高い。
すでに都心のホテルでは、中国客をまかないきれない水準に達しており、建築や爆買い品・食材企業への波及効果も大きくなってきており、日本の観光インフラも整備がさらに必要となっている。また、中国客の地方回遊ら向け、中国観光業界への積極的な営業も必要となる。


参考、ロイター等
上海総合指数 SSEC
2015-06-19 15:04:00 CST
現在値
4,478.364
前日比
-306.992
騰落率
-6.415
始値
4,689.929
高値
4,744.081
安値
4,476.501
前日終値
4,785.356
6月22日中国市場はお休み、香港ハンセン指数は高騰している。
 

<本格調整入りめどの10%超える下落>
[ 2015年6月23日 ]
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